シリーズ JAPANデビュー・第1回『アジアの一等国』」において、「高士村の人間
として、非常に辱めを受けた」として、NHKに対し6月21日付で公開質問状を送達、「再
調査し、事実を明らかにし、報道することを希望」していた台湾のパイワン族の方々が来
日、ついにパイワン族としても独自にNHKを提訴いたします。
来日されるのは、番組に出演した許進貴さんや高許月妹さんらの思いを受け止めてNH
Kに公開質問状を執筆した華阿財さん(元牡丹郷郷長、元屏東県議会議員、行政院教育部
原住民教育政策委員)をはじめ各自治体の長を担うパイワン族の重鎮6名。
このたびの来日に際し、華阿財さんは下記のような「私どもを支持してくださる日本の
皆様へ」という声明を寄せられていますので、ここにご紹介します。
ちなみに、この声明は9月19日、東京・渋谷でNHK「JAPANデビュー」に抗議す
る国民大行動の第6弾のリレートークの席で発表されたものです。
心理的に近い日本とはいえ、台湾に住む人々が、台風8号(モーラコット)による災害
が深刻な中、今は異国となった日本で裁判を行う決意をされたことに思いを馳せれば、自
ずと深い敬意を払わざるを得ない心持ちになるとともに、NHKのあの番組が名誉を重ん
ずるパイワン族の方々をいかに苦しめたか、日本人として心が痛みます。
昨日、日本李登輝友の会の首都圏在住の会員の方々には10月6日の「日台歓迎交流の夕
べ」のご案内を葉書で出しましたが、ここに改めてご案内します。
パイワン族の方々の勇気をたたえ、「日本の生命線」台湾との交流を深めるためにも、
ぜひご参加いただきますようお願いします。
(メールマガジン「日台共栄」編集長 柚原 正敬)
私どもを支持してくださる日本の皆様へ
謹啓
高士村のパイワン族の私どもは、日本で多くの正義の士がNHKの不実なる報道に抗議
しておられることを知り、一同心より感服いたしております。
この前、同村の李文来氏が私どもを代表して日本での集会に参加いたしましたときには、
チャンネル桜水島総社長および多くの友人に大変お世話になりましたこと、感謝感激に堪
えません。
このたび高士村およびその他のパイワン族の住む地区は深刻な災害に見舞われ、今はそ
の救済と再建の仕事におおわらわで、息つく暇もないこのごろですが、せんだって日曜日
に高士村へ帰り、地方人士たちと相談しましたところ、我らの祖先の英霊が辱めを受けな
いためにも、また我ら部族の尊厳のためにも、六人の重要幹部が10月5日、6日、7日にか
けて日本へ赴くことをみんなで決定いたしました。
しかしながら年齢的に若い幹部は日本語が解らず、日本の友人の皆様にご迷惑をおかけ
するのではないかと心配です。どうかご了解をいただき、何かとお助けくださいまして、
順調に目的を達成したいものと願っております。
どうかよろしくお願いいたします。 謹白
2009年9月18日
パイワン族高士村代表 華 阿財