シンポジウムには山形市議会議員や山形県在住の本会理事、東京や宮城県、岩手県などの近県から約80人が参加したという。
講演は、山形大学人文社会科学部教授で同大都市・地域学研究所所長の中澤信幸(なかざわ・のぶゆき)氏による「王育徳の台湾語研究の意味」と、王育徳氏次女で台湾独立建国聯盟日本本部委員長をつとめる王明理(おう・めいり)氏の「王育徳と台湾民主化運動」の2つで、産経新聞が王明理さんの講演内容を報じているので下記に紹介したい。
講演後はパネルディスカッションが松尾剛次・山形大学都市・地域学研究所名誉所長による進行で開かれた。
—————————————————————————————–民主化目指し亡命の台湾人青年の運動紹介 山形大で次女招きシンポ【産経新聞:2019年8月26日】https://www.sankei.com/region/news/190826/rgn1908260013-n1.html
台湾の民主化を目指し、日本に亡命した台湾人青年の王育徳氏(1924〜85年)が日本で進めた台湾独立運動をテーマにしたシンポジウム「昭和を生きた台湾青年王育徳−日本で育まれた台湾の民主化運動」が25日、山形市の山形大で開かれ、県内外から約80人が参加した。
王育徳氏の次女で台湾独立建国連盟日本本部委員長の王明理氏が、台湾と日本との関係史を紹介した上で「中国国民党の一党独裁政治下で弾圧された台湾人が独立するため、父の育徳は1960年、『台湾青年社』を日本で創設。それが米国、ヨーロッパにも広がり、台湾独立連盟(現・台湾独立建国連盟)になった」と説明した。
日本のあり方として、米国が1979年に中国と国交を樹立した際、台湾を守るため「台湾関係法」を策定した事例を挙げ、王氏は「日台関係のよりどころとなる日台交流基本法をつくり、民間レベルでの交流を進めてほしい」と訴えた。