ラトリアムというそうだ。
台湾は確実にアイデンティティの確立に向けて動いている。すでに82.9%の人が「自分は台湾
人」(新台湾智庫の最新調査)と思うようになっている。特に今年3月から4月にかけての「太陽花
学運(ひまわり学生運動)」が台湾に与えたインパクトは大きかった。後世の史家は、台湾史の転
換点として記すだろう。
8月15日、新台湾国策智庫が発表した世論調査にその傾向がはっきり現れている。それは、独立
支持が統一支持の20.5%を大きく引き離して66.5%となったことに如実に現れ、日本の集団的自衛
権の行使を59.4%が支持することにも及んでいる。台湾の台湾化は着実に進んでいる。
もしも米国が台湾関係法を発動したら・・・日本の海外出兵 「台湾市民の約6割は支持」の調査
結果=米華字メディア
【サーチナ:2014年8月17日】
米華字メディア・多維新聞網は15日、終戦記念日にあたる同日に台湾のシンクタンク「新台湾国
策智庫」が発表した世論調査で、将来台湾が外国から攻撃を受けて米国が台湾関係法(米国の法律
で、事実上のアメリカ合衆国と台湾との間の軍事同盟)を発動したばあい、日本が集団的自衛権を
行使して出兵することに対して約60%が「支持する」と回答したと報じた。
記事は、アンケートで台湾有事のさいの自衛隊出兵について「支持する」が59.4%と「支持しな
い」の28.4%を大きく上回ったと紹介。その一方で、日本で集団的自衛権の行使容認が閣議決定し
たことについて62.8%の市民が「知らない」と答えており、多くの市民が国際問題への関心が低い
ことも浮き彫りになったと伝えた。
世論調査は、同シンクタンクが定期的に実施しているもの。今回の調査は8月7日から9日に1207
件の有効サンプルを抽出して統計をとった。
調査ではまた、63.9%の市民が「台湾の現状は主権独立国家」との認識を持っており、今年1月
の調査に比べて3.8ポイント上昇したことも明らかになった。
台湾の独立問題については、現状維持を望む声が58.8%と最も多くなり、独立派が25.4%、統一
派が6.8%となった。現状を維持できなかったばあいについては、独立への支持が66.5%と、統一
の20.5%を大きく引き離した。さらに、台湾と中国は「兄弟国」となればよいと認識する市民が
52%にのぼった。(編集担当:今関忠馬)