台湾の人々と一緒に堪能してまいりました。
ツアー初日の8日は、桃園空港から新竹市に直行、李宏生・新竹市副市長ご夫妻や、「新竹の桜
守」と言われる楊根棟・富華老人福利協進会理事長(元新竹市李登輝之友会幹事)などのご案内
で、新竹市動物園や新竹公園に植樹した満開の河津桜を愛でながら散策しました。
この日は日曜日。新竹名物の阿里山降しの風も強く、曇り空で気温も13度と低かったのですが、
たくさんの人々が桜を愛でに散策していました。
私どもが新竹市を訪問した際のことを「台湾週報」が報じていますので、下記にご紹介します。
ただ、李宏生・新竹市副市長ご夫妻などと一緒の写真とともに記事にしていただいたのはありがた
いのですが、記事では「日本育桜会のメンバーら10名が新竹市を訪問」となっていて、これは残念
ながら間違いです。訪問したのは、柚原正敬・常務理事など日本李登輝友の会のメンバーです。副
市長の左隣に日の丸の小旗を持って写っています。
ですから、記事中、李・副市長の感謝の意を表した後、日本側が「当時120本だった桜が1,000本
近くにまで増え、非常に嬉しい」云々とあるのは、柚原常務理事の発言です。
また、この記事には「日本育桜会が台湾に贈った桜の苗木の内、120本が同公園内に植えられ
た」ともありますが、これも違います。
育桜会は社団法人霞会館とともに2003年(平成15年)2月、河津桜の苗木200本を李登輝之友会全
国総会の黄崑虎総会長(当時)に寄贈し、李登輝之友会全国総会はそのうち140本を新竹市に寄贈
したというのが事実です。
2013年2月、新竹市は新竹公園に河津桜の寄贈経緯を漢文と日本文で記したプレートを設置、そ
こにも「日本育桜会は2003年2月16日、新竹市に河津桜の苗木140本が贈られました」と記していま
す。また「河津桜を植栽した10周年を契機として、日本育桜会、李登輝友の会、台湾友の会、『松
柏長青會』『富華老人福利協進会』などの皆さまのお力をお借りして、『櫻之詠』のイベントを順
調に完成」とも記し、本会のことも紹介しています。
育桜会と霞会館が寄贈したその2年後、当時、本会の台湾側のカウンターパートだった李登輝之
友会全国総会から育桜会による再寄贈意向確認の仲介を依頼され、それなら本会と育桜会が一緒に
寄贈しようということになり、2006年2月に1,000本の苗木を贈り、それ以後は毎年、1,000本の苗
木を台湾に贈ってきたという経緯です。
「台湾週報」の記事に水を差すつもりはけっしてないのですが、本会の機関誌「日台共栄」でも
この経緯については当時から詳しくお伝えしてきましたし、事実は事実としてお伝えしなければと
思いあえて記した次第です。
なお、本会の今年の桜ツアーでは、蔡焜燦先生に台北日本人学校に移植した河津桜をご案内いた
だいたり、台日文化経済協会(黄天麟会長)が本会寄贈の河津桜の苗木を桃園市の石門ダム畔にあ
る阿姆坪というところに植樹しましたので、折よく訪台していた平野久美子さんなどとご一緒に移
植記念プレートの除幕式も行いました。また、同会から「櫻縁繋誼 台日友好」と記された立派な
扁額もいただいて参りました。
後日、詳しいレポートを作成し、桜募金にご協力いただいた方々にお送りする予定です。
日本から贈られた桜が台湾で開花、各地で桜祭り開催
【台湾週報:2015年2月15日】
http://www.taiwanembassy.org/JP/ct.asp?xItem=588876&ctNode=1453&mp=202
冬温暖な台湾は、2月に入ると国内各地で桜の開花シーズンを迎える。台湾北部にある新竹市の
新竹公園には約20品種、1,000本近くの桜の木があり、現在つぼみが次々と綻び始め、2月中旬から
下旬に満開となる。
公園内の桜は日本との関係が深く、2003年に日本のNPO法人(特定非営利活動法人)「日本育
桜会」が台湾に贈った桜の苗木の内、120本が同公園内に植えられた。当時、日本の関係者は苗木
を受け渡す際に、「日本の娘が台湾に嫁いだと思って、面倒見ていただきたい」と委ね、現地の富
華老人福利協進会らボランティアにより大切に育てられてきた。
「日本育桜会」は毎年春になると、この桜の成長を楽しみに同地を訪れており、当時の新竹市と
「日本育桜会」との友好関係はこの12年間ずっと続いている。今年も2月8日に「日本育桜会」のメ
ンバーら10名が新竹市を訪問し、李宏生・新竹市副市長、富華老人福利協進会の楊根棟・理事長ら
が一行と共に新竹公園を訪れた。
李・副市長は訪問団一行に対し、日本から桜の苗木を寄贈されたことにより、新竹公園が現在、
桜の花見の観光スポットになっていることに感謝の意を表し、「さらに素晴らしい桜の花見が楽し
めるよう、今後もより一層十分なプランを立てていきたい」と抱負を語った。日本の訪問団一行
も、「当時120本だった桜が1,000本近くにまで増え、非常に嬉しい。同地の接木技術がすばらし
く、桜の木を異なった品種で掛け合わせたことにより、様々な種類の桜の花が特別な趣を醸し出し
ている」と称賛すると同時に、台湾のボランティアが桜の木を大切に育ててくれていることに感謝
の意を表し、台日友好関係の末永い交流を願った。
また、台湾中部の南投県では、県政府が鹿谷郷石馬公園を会場にして、桜の花見をしながら戸外
で食事を楽しむ会を開いた。このイベントは南投温泉フラワーフェスティバルのシリーズ活動の1
つで、県観光処では、「石馬公園は県内の新しい桜の花見スポットとなっており、種類も山桜、河
津桜、フォルモサ桜、八重桜があり、開花時には美しい花景色となる。特に、河津桜は台湾中部大
地震(1999年9月に発生)後に、日本の民間から南投県に贈られた友好の花木であり、長年育てて
きており、数が最も多い」と紹介した。
桜の苗木を本格的に植栽し18年目に入った台中市の新社区一帯も、約4万本が現在7分咲きとな
り、花の海のようになっている。2月8日、新社区公所(区役所)前広場では、桜シーズン幕開けの
イベントが開催されたほか、桜の花道がコースに入ったマラソン大会も開催され、約5,000名が参
加した。(写真提供:新竹市)