料(高等学校等における国際交流等の状況について)から台湾を消し去っていた問題につ
いては、本誌でも何度か取り上げてきた。昨日の産経新聞がそれを報じているので下記に
ご紹介したい。
記事では、この統計資料を作成している国際教育課の担当者が「『単純な処理ミス。通
知上のミスで合算したようだ』と説明している」と書かれている。しかし、この担当者の
説明はウソだ。「単純な処理ミス」などではない。意図的に台湾を消し去り、中国に合算
したのだ。
すでに本会の機関誌「日台共栄」10月号で柚原正敬・事務局長がこの顛末をレポートし
ている。本誌10月9日号(第1968号)でもその全文を掲載し、本会ホームページでもPDF
版で読むことができる。
文部科学省が事実を糊塗しようとしてついた「ウソ」だということがよく分かるので、
別途、改めて掲載したい。
それにしても、文部科学省はどうして今さらこんなウソをつくのだろう。記事にもある
ように、この統計資料は昭和61年から作成されてきていて、当初から台湾と中国を分けて
記してきた。ところが、民主党政権下で台湾が消し去られて中国に合算された。
20年以上も続けてきた統計資料の記載事項を役人が勝手に変えるなどということは、常
識的に考えられない。役人が変えたのではないとすれば、役人に変えるよう指示した人間
がいることになる。役人に変更を指示できる人間といえば、政治家しか考えられまい。民
主党政権は、なんとも姑息で卑怯な手段を使って台湾を中国に併合させたものだ。
◆文科省が修学旅行資料で台湾を復活!柚原 正敬<常務理事/本会事務局長>
http://www.ritouki.jp/magazine/magazine033.html
民主政権下の修学旅行先調査 台湾渡航「中国」に合算 文科省訂正
【産経新聞:2013年11月14日】
文部科学省が平成23年度に実施した高校の海外への修学旅行実態調査で、渡航先の「台
湾」を「中国」と合算していたことが13日、わかった。同省は今年4月、合算により中国へ
の渡航者数は2万2千人に達し、米国の2万6千人に次ぐ2位とする結果を公表。ところが、自
民党国会議員の指摘を受けて台湾を別に算出したところ、台湾は1万2千人、中国は9千人と
逆転していたことが判明した。
文科省は昭和61年度から2年に1回、「高校等における国際交流等の状況について」とし
て海外修学旅行の渡航先をまとめている。従来は台湾と中国を分けて集計、公表してい
た。過去の渡航者数をみると、平成16年度は中国が1万4千人に対し、台湾が1千人で中国が
上回っていた。
その後、中国における反日運動の高まりや、悪化する大気汚染などを背景に、渡航先を
台湾に選ぶ学校が相次いだ。20年度は中国1万1千人、台湾8千人と差が縮まった。
ところが、東日本大震災で1年延期し、民主党政権下の23年度に実施した調査では、中国
が2万2千人に倍増し、台湾は渡航先リストから姿を消した。
調査結果に疑問を抱いた自民党の木原稔衆院議員が同省側に指摘すると、台湾の集計を
中国に合算していたことが判明。同省は今年10月、台湾と中国を分けた正しいデータをホ
ームページ上で公表した。同省国際教育課の担当者は「単純な処理ミス。通知上のミスで
合算したようだ」と説明している。