中国国民党の連勝文候補を破って台北市長に当選した無所属の柯文哲氏が、面白い動きをしてい
る。親民党主席の宋楚瑜氏に市の筆頭顧問を要請、宋氏がこれを快諾したという。民進党の市長な
ら、とてもこんな人事はできまい。
る。親民党主席の宋楚瑜氏に市の筆頭顧問を要請、宋氏がこれを快諾したという。民進党の市長な
ら、とてもこんな人事はできまい。
そういえば、柯氏は市長選が本格化する直前の7月半ば、選挙チームの総幹事として新党の立法
委員だった姚立明氏を入れていた。総幹事はいわば選挙参謀であり選挙チームの要だ。そこに、中
国との統一をめざす新党の立法委員経験者を配置したのだ。政治的イデオロギーの対立を超克しよ
うとした柯氏の象徴的な人事だった。宋楚瑜氏への顧問要請も同じ発想なのかもしれない。
台湾の報道によれば「宋氏はこの要請を快諾。宋氏は顧問は引き受けるものの、無給職であるこ
と、人事に関与しないこと、そして、顧問となることにいかなる条件も、また代価もないことを強
調した」(12月8日付「台湾国際放送」)と伝えている。
実は、李登輝元総統もいわゆる外省人と呼ばれる人々を多く登用していた。馬英九氏も李登輝総
統時代の法務大臣だった。
12月25日、柯文哲氏は台北市長に就任する。今後どのように市政を司るのか、目が離せない。