開始)」と題して講演され、続けて8日にも東呉大学で同じテーマで講演された。中央通信社が伝
えているので下記に紹介したい。
李登輝元総統はこの講演会で学生からの習近平に関する質問に「野心は毛沢東より大きいかもし
れない」と答えられたという。
さもありなんで、現在、中国が公船などを南シナ海に投入してベトナムに圧力を加える覇権的姿
勢を見れば一目瞭然だろう。南シナ海の次は台湾、東シナ海、尖閣諸島、沖縄、そしてその野望は
第二列島線にまで延びている。
実は、国家主席を兼任する習近平・中国共産党総書記は2月に中国を訪問した連戦・中国国民党
名誉主席との会談で、台湾統一について「3段階統一論」を示したという。
3段階とは、平和的発展→高官の往来→政治交渉だそうで、最終的には習近平と馬英九の会談を
めざし、平和協定を結ぶ下地を整えるという。
4月24日付けでこれを伝えた韓国の「東亜日報」は「中国の最高指導者が、台湾との統一案につ
いて触れたのは、異例のこと」と報じているが、連戦に臆面もなく台湾統一論を披露する習近平の
野心は、確かに毛沢東より大きいようだ。
李登輝氏、習近平氏を批判 「野心は毛沢東より大きいかも」
【中央通信社:2014年5月9日】
(台北 9日 中央社)李登輝元総統は8日、中国大陸の習近平氏について「野心は毛沢東より大き
いかもしれない」などと述べ、アメリカと覇を競おうとしている同氏の姿勢を批判した。
これは、東呉大学(台北市)で台湾の第2次民主改革について講演を行った際、元総統が学生の
質問に答えたもの。
学生から「習近平政権下の中国大陸に民主化の兆しがあった場合、台湾は大陸とのさらなる提
携・統合に積極的に取り組むか」と聞かれた李氏は、「習氏に果たして民主化推進の意図があるだ
ろうか」と反問するとともに、アメリカとのパワーゲームに躍起になっている習政権の舵取りに懸
念を表明した。
また、中国大陸の最大の問題として思想・信教の自由がないことなどを取り上げ、この現状が変
わらない限り、「正常な国となるにはまだまだ時間がかかりそうだ」との考えを示した。
(葉素萍/編集:羅友辰)