李登輝元総統が両岸ECFAに懸念

【3月14日 メールマガジン「台湾の声」】

 李登輝・元総統(元大統領)は3月12日、台湾団結連盟の選挙人材育成に関する特別講
義を行い、中国国民党・馬英九政権が進める台湾と中国の「両岸経済枠組協議」(ECFA)
について、同協議を締結した場合、失業者の増加など台湾経済への悪影響は避けられない
と懸念を示した。

 李元総統は、両岸経済協議の締結は、国民党が言う「共同市場」と同じであると指摘し、
「台湾と中国は国の発展レベルの差が大きく、中国は土地が大きく、人口も多く、経済力
も大きいが、全体的な発展レベルが低く、台湾がこのような中国と経済関係を一体化すれ
ば、台湾は必ず負け、特に失業者が増加する」と警告した。

 このほか、李元総統は、昨年に台湾が台湾国連加盟に関する国民投票を推進していたと
きに、中華人民共和国が台湾を自国の一部と主張したが、当時の米国が国連事務局に「台
湾は中華人民共和国の一部ではない」と申し入れを行ったことが現在の台湾の地位を示す
最も具体的な証左だと指摘した。その上で、李元総統は、台湾を誰が統治するかは、2300
万人の台湾国民のみに決定権があると強調した。



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