最新の研究成果を反映した呉密察監修『台湾史小事典』が出版

年代順に見開きで「年表」と「事項の説明」

 こんな台湾史の事典が欲しかった。最新の研究成果を反映し、いつでも手軽に引けるハ
ンドブックタイプの日本語による台湾史事典が欲しいと思っていたが、ついに出版された。

 監修者は、台湾李登輝学校研修団でも毎回講義していただいている呉密察・台湾大学歴
史学部教授。編著は遠流台湾館となっているが、執筆は、1994年までが台湾大学歴史研究
所出身の黄智偉、林欣宜の両氏。1995年以降は本書を翻訳したNHK出身の横澤泰夫・熊
本学園大学教授。

 原著は教育現場の求めに応えて中学生用歴史教科書の副読本として出版されたため、年
代順に、見開きで、「年表」を上段5分の1に、「事項解説」を下段に配するというユニ
ークな構成となっているが、これが非常に見やすく使いやすい。「事項」は主に『認識台
湾−歴史編』と教師用ハンドブックから選んだという。

 年表は西暦230年から1996年までの863項目、事項解説は610項目、これだけあれば日本の
台湾通なら十分だ。年代順になっているので、通史としても読めるようになっている。台
湾関係者必携の事典だ。

 版元の中国書店は中国もの専門の出版と書店で、民主化と台湾アイデンティティが高ま
る台湾について、日本人の理解を深めるべく出版した。          (編集部)

台湾史小事典
■編著 遠流台湾館
■編訳 横澤泰夫
■版元 中国書店
■発行 2007年2月11日(A5判変型、323頁)
■定価 2,940円(税込)

 http://www.junkudo.co.jp/detail2.jsp?ID=0001020357

*中国書店
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