映画『KANO』公開まで待ちきれない方に  杉本 拓朗(日本李登輝友の会青年部長)

台湾で大好評だった映画『KANO』が来年1月24日、日本でも公開される。それに先立ち、コミッ
ク版『KANO 1931海の向こうの甲子園』が発売された。下記に本書の内容をご紹介したい。

・書 名:『KANO 1931海の向こうの甲子園』
・翻 訳:宇野幸一・阪本佳代
・執 筆:魏徳聖、陳嘉蔚、陳小雅
・版 元:翔泳社 http://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798138442
・発売日:2014年12月15日
・定 価:1,499円(税込み)

 なお、このコミック版『KANO 1931海の向こうの甲子園』は、12月23日に開催する本会主催の
「日台共栄の夕べ」において取り扱い、また映画「KANO」の前売チケットもご案内の予定です。


映画『KANO』公開まで待ちきれない方に

                          日本李登輝友の会 青年部長 杉本拓朗

 遂に来年1月24日に映画『KANO』が日本でも公開される。『KANO』とは、1931年に台湾代表とし
て嘉義農林学校こと「KANO」が甲子園に初出場し、準優勝した奇跡の実話を映画化した物語であ
る。原作・プロデューサーは『海角七號』『セデック・バレ』の監督である魏徳聖氏で、監督は
セデック・バレ』に出演したウミン・ボヤ(馬志翔)氏である。

 今年2月に台湾で公開された時には大ヒットし、つい先月までアンコール上映が行われていたほ
どである。台湾では映画公開後にいち早くコミック化されたが、日本では公開前に登場した。

 このコミック版の『KANO』は冒頭のシーンなど映画とはいくつか違う点も見られるが、映画をほ
ぼ忠実に作画している。さらに映画ではカットされてしまった場面が描かれているなど、映画より
も詳細に描かれているのが特徴の一つだ。これにより流れや心象風景もわかりやすくなっている。
そして、その絵柄も台湾では日本の漫画やアニメが氾濫しているだけあって、日本の漫画と同じな
ので日本人にも非常に読みやすい作風となっている。

 また、コミック版には魏プロデューサーとウミン監督のインタビューだけではなく、台湾野球の
原点とその歴史、近藤監督や部員一人ひとりの人物史や逸話が掲載されている。さらに、時代背景
もきちんと解説されているから、より深く『KANO』を知りたい人も、台湾を知りたい人にも満足で
きるものとなっている。

 特に魏プロデューサーがなぜ『海角七號』『セデック・バレ』と日本時代の作品ばかりを撮るの
か答え、ウミン監督が日本時代への考え方を述べているが、ここから台湾人の心情が見えてくるの
で必見だ。

 映画公開まで待ちきれない方も、すでに映画をご覧になった方も、そして日本公開で映画を見て
からもぜひお読みいただきたい一冊である。映画を見た後に読み返しても、映画を追体験でき、知
識も深くなるので映画『KANO』をより深く楽しむことができるだろう。


【日本李登輝友の会:取り扱い本・DVDなど】 内容紹介 ⇒ http://www.ritouki.jp/
ご案内の詳細は本会ホームページをご覧ください。

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・石川公弘著『二つの祖国を生きた台湾少年工
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・盧千恵著『フォルモサ便り』(日文・漢文併載)
・廖継思著『いつも一年生』
・黄文雄著『哲人政治家 李登輝の原点
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・渡部昇一先生講演録「集団的自衛権の確立と台湾」(2013年3月24日)
・野口健先生講演録「台湾からの再出発」(2010年12月23日)
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・2007年 李登輝前総統来日特集「奥の細道」探訪の旅(2007年5月30日〜6月10日)
・2004年 李登輝前総統来日特集(2004年12月27日〜2005年1月2日)
・許世楷先生講演録「台湾の現状と日台関係の展望」(2005年4月3日)
・盧千恵先生講演録「私と世界人権宣言─深い日本との関わり」(2004年12月23日)
・許世楷新駐日代表歓迎会(2004年7月18日)
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・中嶋嶺雄先生講演録「台湾の将来と日本」(2003年6月1日)
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