に台湾を訪問した。すでに訪台レポートを12月4日発行の本誌で掲載している。
この役員訪台団には理事ばかりでなく、ロサンゼルス支部を除く全国23支部からも支部
役員の方々に加わっていただいた。新潟県支部からは幹事の横木英夫(よこき・ひでお)
氏が参加し、新潟県支部が発行している「支部通信」(1月1日発行、第17号)にその報告
を寄せている。下記にご紹介したい。
療養中の李登輝元総統にお会いできた感激が率直に書かれている。李元総統はまだ静養
が必要とのことだが、かなり快癒されているそうで、旧正月明けにはオフィスにも顔を出
されるかもしれないという。
◆李登輝元総統はお元気だった─本会役員訪台団がお見舞いに参上
http://melma.com/backnumber_100557_5354084/
日本李登輝友の会「役員訪台団」に参加して─退院された李登輝先生に面会
日本李登輝友の会新潟県支部 幹事 横木 英夫
◆出発まで
10月初め、新潟県支部より日本李登輝友の会の役員訪台団の案内をいただいた。日程は
11月30日に李登輝先生との懇談会、12月1目に蔡焜燦先生が理事長を務める李登輝民主協会
との交歓会、さらに12月3日は総統府の休日参観と、盛りだくさんの計画である。李登輝先
生にお目にかかる機会は、この機会を逃すとそうはないだろうと思い、参加することにし
た。
ところが、李登輝先生は健診で大腸ガンが見つかり、11月1日に手術をされた。経過は順
調で10日ほどで退院され、30日の懇談は行われる予定とのことであったが、6日の情報では、
発熱が続き、退院は11月中旬になるとのことだった。その後、“最低限、面会はできる見
通し”とのメールを10日にいただき、ほっとしていた。しかし、出発間際の28日になり、
突然、退院はされたが他の面会も一切お断りしているので、本会の訪問団との面会も中止
との連絡が入った。
この間、18日に黄昭堂・台湾独立建国聯盟主席急逝のニュースが飛び込み、訪台団は12
月3日の総統府休日参観を中止して、黄先生の葬儀に参列するとの最終予定表が届いた。
楽しみにしていた李登輝先生との面会は中止となったが、私は訪台団とは別便で飛行機
とホテルの予約を入れていたので、11月29日夜、成田から台湾に向かい、翌30日、台北の
ホテルで、田久保忠衛(たくぼ・ただえ)団長ほか東京からの訪台団と合流した。
◆退院された李登輝先生にお会いする
この夜、李登輝事務所の王燕軍秘書長らをお招きした夕食会において、柚原事務局長が
王秘書長に対し、“みんな李登輝先生のお顔見たさにはるばる日本から来たのだから、せ
めて一目だけでもお会いしたい”と切々と懇願された。
その熱意にほだされ、王秘書長は“主治医に相談してみるから10分だけ時間を下さい”
と言って席を立たれた。一同、固唾を呑んで待っていると、ほどなく秘書長は満面の笑み
を浮かべて戻って来られた。そして“明日3時半よりの主治医の診察を遅らせて、15分の時
間を取り付けた”旨を告げられ、一同は感激で沸き返った。
翌12月1日、烏来の高砂義勇軍慰霊碑に参拝。昼食の後、専用バスで李登輝先生の療養先
のマンションに向かった。手を消毒して中に入ると、李登輝先生が入口に立っておられ、
「ようこそいらっしゃいました」と一人ひとりに声を掛け、握手で迎え入れて下さった。
先年、李先生には新潟にお出でいただけなかったので、せめて新潟の風景を写真で見て
いただこうと思い、私は用意したカレンダー「新潟の原風景」をお渡した。先生は「伊藤
前会長の逝去は非常に残念でした」と声をかけてくださった。
一目だけの会見が延々と手術前後の話になり、15分の予定が30分になり、別室に控えて
いた医師と看護婦が出てきて、会見は終了となった。帰り際には、また一人ひとりと固い
握手をしていただき、一同感激のうちに療養先を後にした。
李先生は療養生活のためか、ひげが伸びていたことと、顔がやや、やつれていたかのよ
うな印象を受けたが、声はしっかりとしておられ、ほどなくお元気な姿が拝見できると思
う。なお、療養中とのことで、残念ながら写真撮影は許可にならなかった。
その晩は李登輝民主協会との交歓会。翌2日は昼食会に東京・中日新聞特派員の迫田勝敏
(さこだ・かつとし)氏を招いて総統選挙情報を伺い、夜は「ありがとう台湾」イベント
のステージを鑑賞。3日は午前中、黄昭堂主席の葬儀に参列。
これで訪台団の台北での全日程が終了。「役員訪台団」ということで、非常に内容の濃
い、充実した旅に参加できたことを、心より感謝している。
◆台湾総統府、台湾賓館を見学
12月3日の午後、私は台湾総統府と台北賓館を見学した。総統府では、小銃を構えた憲兵
の脇を通り抜けて中に入る時はいささか緊張したが、玄関ホールの荘厳さには圧倒された。
戦前は台湾総督の公邸として使われていた台北賓館は迎賓館として使われているが、豪
華絢爛の趣で、一見の価値は十分にある。
「台湾総統府」のホームページで「開放参観」のボタンをクリックすると年間12回の休
日参観日が出てくるので、都合の付く方は是非ご覧になって下さい。パスポートをお忘れ
なく。