線だろう。新幹線は、東京オリンピックが開かれた昭和39(1964)年に開通しているが、
それから40年、新幹線の車両技術を初めて輸出したのが台湾だった。
本誌でも伝えてきたが、台湾版「新幹線」が2007年1月に開業するまではかなりの紆余曲
折を経た。しかし、現在では台湾の人々にとってなくてはならない「足」となっていて、
事故を起こさないという「新幹線思想」も受け入れられたようだ。
昨日(10月24日)、JR東海、JR西日本、JR九州、台湾高速鉄路の4社は「日本の新
幹線など高速鉄道システムを共同で海外展開することで合意した」という。産経新聞が伝
えているので紹介したい。
台湾とはこういう「日台連合」で手を組みながら、世界に進出したいものだ。今後の
「日台連合」のモデルケースとして注目してゆきたい。
日本型新幹線を世界標準に 日台連合を形成
【産経新聞:2012年10月24日】
JR東海とJR西日本、JR九州、台湾高速鉄路は24日、名古屋市で会合を開き、日本
の新幹線など高速鉄道システムを共同で海外展開することで合意した。安全性、正確性に
定評のある日本の新幹線を共同でアピールし、海外受注拡大を目指す。「日本型新幹線」
の世界標準化へ、日台がタッグを組む試みとしても注目されそうだ。
高速鉄道をめぐっては、ブラジルやインド、米国などで建設構想が浮上するなど、世界
的な市場拡大が予想されている。4社はほぼ共通の新幹線システムを運用しており、今
後、各国で具体化する建設計画で協力することを確認した。JR東海が進める超電導リニ
アの輸出も視野に入れる。
JR東海の葛西敬之会長は「日本の新幹線のメリットを世界中にアピールしていきた
い」とコメントした。台湾高鉄が運営する台湾新幹線は、東海道・山陽新幹線で運行され
ている「700系」をベースとした車両と信号システムを採用。日本の新幹線システム初の海
外輸出となった。