気になる台湾からの留学生は9,524人と前年(2017年)の8,947人から577人増えています。留学生数の多いベスト5は下記の通りです(←の次の数字は2017年の留学生数。パーセントは増減率)。
1位:中国(11万4,950人←10万7,260人 7.2%) 2位:ベトナム(7万2,354人←6万1,671人 17.3%) 3位:ネパール(2万4,331人←2万1,500人 13.2%) 4位:韓国:1万7,012人←1万5,740人 8.1%) 5位:台湾(9,524人←8,947人 6.4%)
また、文部科学省はこの調査において、日本学生支援機構が実施している「協定等に基づく日本人学生留学状況調査」による2017年度の日本人の海外留学生数も発表し、総数は10万5,301人(対前年度比8,448人)だったそうです。
留学生数の多い国・地域は、以下のようになっています。台湾へは人数こそ7位ですが、増加率では中国に次いでいます。
1位:アメリカ合衆国 19,527人(対前年度比687人減)△3.4% 2位:オーストラリア 9,879人(対前年度比394人増)4.2% 3位:カナダ 9,440人(対前年度比532人増)6.0% 4位:中国 7,144人(対前年度比1,357人)23.4% 5位:韓国 7,006人(対前年度比517人増)8.0% 6位:イギリス 5,865人(対前年度比25人増)0.4% 7位:台湾 5,187人(対前年度比949人増)22.4%
さらに文部科学省は、OECD、ユネスコ、米国国際教育研究所(IIE)等の2016年統計による日本人の海外留学者数も併せて発表しており、総数は5万5,969人(対前年比1,293人増)で、留学者数の多い国・地域のベスト5は、以下のようになっています。
数ではアメリカ、中国より少ない台湾ですが、2015年からの増加率は断トツの19.4%で、台湾へ留学する日本人が急増していることがよくわかります。
1位:アメリカ合衆国 1万8,780人(対前年度比280人減)△1.5% 2位:中国 1万3,595人(対前年度比490人減)△3.5% 3位:台湾 7,548人(対前年度比1,229人増)19.4% 4位:イギリス 2,944人(対前年度比154人減)△5.0% 5位:ドイツ 1,797人(対前年度比41人増)2.3%
ちなみに、台湾の教育部統計処が2018年2月8日に発表した「2017年台湾の高等教育における留学生概況」によりますと、2017年に台湾の大学および大学院で学ぶ留学生数は11万7,970人で、2016年と比べ1,095人増加し0.9%の伸びだったそうです。ベスト5は以下のようでした。
1位:中国3万5,304人(29.9%) 2位:マレーシア1万7,079人(14.5%) 3位:香港8,761人(7.4%) 4位:日本8,387人(7.1%) 5位:マカオ5,141人(4.4%)
「台湾週報」は「台湾政府が推進している新南向政策により、対象地域(東南アジア諸国連合、南アジア、オーストラリア、ニュージーランドなど18カ国)からの留学生が5,681人も大幅に増加したことが主な理由となった。さらには、日本から845人増、モンゴルから562人増、韓国から149人増、米国から113人増となり、中国大陸からの留学生が6,677人減少した空きを埋めるものとなった」と伝えていて、やはり日本からの留学生が増えていることを示しています。
下記に文部科学省の調査ならびに関連ニュースをご紹介します。
◆文部科学省:「外国人留学生在籍状況調査」及び「日本人の海外留学者数」等について【平成31年1月18日】 http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/ryugaku/1412692.htm
————————————————————————————-日本人学生の海外留学10万人突破、アジア圏への留学が増加【リセマム:2019年1月24日】
日本学生支援機構は、2017年度に海外留学をした日本人学生が10万人を突破したことを発表した。2009年度と比べると3倍近く増えており、特にアジア圏への留学者数が増えているという。留学者数のもっとも多い大学は早稲田大学だった。
海外留学に関するアンケート調査は、トビタテ!留学JAPANが2018年5月に実施したもの。インターネット調査により、学生412名、採用担当者400名を対象に行った。なお、日本人学生とは、日本の大学、大学院、短期大学、高等専門学校(第3年次以上で専攻科を含む)、専修学校(専門課程)在籍者を指す。
2017年度における日本人学生の海外留学者数は過去最高の10万5,301人。初めて10万人を超え、2009年度と比べると3倍近く増加した。留学先は、「アメリカ」「オーストラリア」「カナダ」の順に多いが、「中国」「韓国」「台湾」「タイ」「フィリピン」などのアジア圏への留学者が増加しているという。特に、「中国」「台湾」の増加率は20%を超えており、大幅に増加している。一方、「アメリカ」への留学者数は減少しており、留学先の選択肢が多様化しているようすがうかがえる。
留学者数がもっとも多い大学は「早稲田大学」2,770人。ついで「京都大学」2,209人、「立命館大学」2,049人、「東洋大学」1,961人、「東京大学」1,871人、「同志社大学」1,713人、「関西学院大学」1,572人、「関西外国語大学」1,556人、「大阪大学」1,521人、「明治大学」1,520人だった。
学生の81.6%が「大学時代に海外留学をした方がいいと思う」、86.6%が「留学する大学生は今後増えると思う」と回答した。海外留学をしたほうがいいと思う理由は、「海外への留学生の増加が日本経済の発展に有効だと思う」70.2%や、「海外留学経験が仕事で役に立つ」79.4%という意見が多かった。
企業採用担当者の63.6%が「留学経験者を今後積極的に採用していきたい」、61.1%が「今後、留学中の学生のための選考における配慮(オンライン面接、採用時期の変更など)を実施・強化したい」と回答している。
就職活動を経験した留学経験学生の86.0%、企業採用担当の92.8%が「海外留学の経験が就職活動において良い影響を与える」と回答。海外留学経験は企業採用担当の評価も高く、実際に就活をした学生も手ごたえを感じているようだとしている。
2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックによって、「留学への興味・関心が高まった」学生は33.5%、「留学への興味・関心を持つきっかけとなった」学生は28.4%だった。