夜、「台湾総統選挙の結果について」と題する外務大臣談話を日本語と英語で発表した。
これまで日本の外務大臣が台湾の総統選挙の当選者に祝意を表する談話を発表したことはなく、
異例のことだ。いかに安倍政権が台湾を重視しているかが分かるとともに、中国への牽制ともなっ
ていることは疑いない。
いずれにしても画期的であり、この積極的な姿勢を高く表したい。外務省のホームページからそ
の全文を下記に紹介したい。
台湾総統選挙の結果について(外務大臣談話)
1 本16日,台湾の総統選挙において蔡英文(さい・えいぶん)氏が選出されました。同氏の当選
に祝意を表するとともに,本件選挙が円滑に実施されたことは,台湾において民主主義が深く根
付いていることを示すものとして評価します。
2 台湾は我が国にとって,基本的な価値観を共有し,緊密な経済関係と人的往来を有する重要な
パートナーであり,大切な友人です。政府としては,台湾との関係を非政府間の実務関係として
維持していくとの立場を踏まえ,日台間の協力と交流の更なる深化を図っていく考えです。
3 台湾をめぐる問題については,当事者間の直接の対話により平和的に解決されること,また地
域の平和と安定に寄与することを期待します。
* * *
The Result of the Presidential Election in Taiwan
(Statement by Foreign Minister Fumio Kishida)
1. Ms. Tsai Ing-wen was elected in today’s presidential election in Taiwan. The
Government of Japan congratulates Ms. Tsai on her victory, and praises the smooth
implementation of the election which demonstrates that democracy in Taiwan has deeply
taken root.
2. Taiwan is an important partner and a precious friend of Japan. We share basic values
and enjoy close economic relationship and people to people exchange. The Government of
Japan will work toward further deepening cooperation and exchanges between Japan and
Taiwan, based on the existing position to maintain Japan-Taiwan relations as working
relationship on a non-governmental basis.
3. We expect that the issue surrounding Taiwan will be resolved peacefully by direct
dialogue between the concerned parties and that it will contribute to the peace and
stability of the region.