議員の会)会長の岸信夫・衆議院議員ら12名は、安倍晋三総理の意向を受け、王金平・立法院長や
馬英九総統と会談した際に、台湾が5月15日に実施しようとしている日本産食品に対する輸入規制
強化について、規制は科学的根拠に欠け一方的な措置だとして撤廃を要請した。
王金平立法院長は対応策を検討するための協議を来週に開催する意向を示し、馬総統からは協議
のスピードを速めるとの回答を得たと、中央通信社は伝えている。
ちなみに、「馬総統は岸氏らとの会談に先立ち、民主党の野田佳彦前首相とも会談。関係者によ
ると、野田氏も台湾の規制強化策の見直しを求めた」(共同通信)という。
岸議員らの訪台直前、外交部の高振群政務次長は「折り合いがつけば、問題は解決できる」と表
明している。安倍総理の使者ともいうべき岸議員らの規制撤廃要請に、台湾側がどのような結論を
出すのか注目されている。
日本食品の輸入規制強化、台湾の国会議員と関係省庁が協議へ 日本の反発受け
【中央通信社:2015年5月1日】
http://japan.cna.com.tw/news/apol/201505010010.aspx
写真:1日、馬英九総統との会談後、記者会見に臨む岸信夫衆議院議員(中央)。左は秋元司・衆
院議員(日台若手議連事務局長)
(台北 1日 中央社)実施が15日に迫った日本産食品に対する輸入規制強化について、王金平立
法院長(国会議長)は1日、台湾側に撤回を求める岸信夫衆議院議員との会談後、対応策を検討す
るための協議を来週、開催する意向を示した。
協議には与野党議員団と関係省庁の代表らが参加予定。王氏は話し合いを通して問題を円満に解
決したいと語った。
岸氏は同日、馬英九総統との会談後に会見を開き、輸入規制の強化を撤回するよう改めて求め
た。馬総統からは協議のスピードを速めるとの回答を得たとしている。
台湾は2011年の福島第1原発事故の発生以降、群馬などの5県で生産された食品の輸入を禁止。ま
た、15日からはすべての日本産食品の都道府県ごとの産地証明、一部食品について放射性物質の検
査を義務付ける。日本は、科学的根拠に欠けるとして撤回を求めている。
(陳偉テイ/編集:杉野浩司)