画」として石井英夫、石原慎太郎、入江隆則など22人の方が「追想40年」をテーマに見開
き2ページで執筆している。
この中に日台若手議連会長でもある岸信夫・衆院議員も「日台関係の再構築を急げ」と
題して執筆、40年前には14歳の中学3年生だったとして、祖父の岸信介などにまつわる話を
紹介するとともに、初めての海外旅行が昭和45年の台湾だったことを紹介。あたたかく迎
えてくれたよい思い出が残るその台湾と日本が断交したときには「なぜ日本はこの国と手
を切ってまで共産党の中国と仲良くしなくてはならないのだ、と子供ごころに憤った」と
つづっている。
そこから話は中国に転じ、中国の日本に対する様々な言動をみると「この40年前の外交
は我が国のとるべき道として正しかったのか、再考せざるを得ない」と断ずる。
昨年12月の「日台共栄の夕べ」で故中嶋嶺雄・国際教養大学学長が、日中国交40年は
「中国にしてやられた40年」であり、今後は中国に立ち向かう日本の外交戦略の必要性を
強調されたことを思い出させる発言だ。
そこで、岸議員は「日中国交は必然であったにせよ、もう少し用意周到に且つ戦略的に
台湾との関係を構築できなかったものだろうか」として、米国が台湾との断交と同時に国
内法として1979年に制定した台湾関係法に言及、日本も台湾との断交時に「台湾に対する
外交の基本を規定する国内法を整備していたら」との思いから、「私の中学以来の同級生
でもある」浅野和生・平成国際大学教授(本会理事)が提案する「日本版・台湾関係法」
(日台関係基本法)を取り上げ、「必要な法整備に取り組まなくてはならない」との思い
をつづっている。
慎重な言い回しであるが、表題に「日台関係の再構築を急げ」と掲げたその心は「日本
版・台湾関係法」(日台関係基本法)を制定しようという呼び掛けであるとともに、決意
表明と受け止められる一文だ。ご一読を乞いたい。
本会が提案している日台関係基本法の制定は、まさに岸信夫議員が考えている道筋とほ
ぼ変わらない。日台関係は「台湾に対する外交の基本を規定する国内法」が一切ない状況
でやってきた40年だった。日本の国益のために法整備が急がれる所以だ。
◆月刊「正論」11月号
http://seiron-sankei.com/
【追想40年】
石井英夫/石原慎太郎/入江隆則/ヴルピッタ・ロマノ/小川榮太郎/岸信夫/呉智英/
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