業協定」以降、台湾は徐々に中国との距離を取り始めている。特に尖閣は「鬼門」とみな
している節がある。米国も台湾の中国離れを歓迎している。
8月11日、馬英九総統が外交団を伴って中南米へ向かう途中にニューヨークのケネディー
空港に到着したが、米国滞在中はニューヨーク市警察が総統身辺の安全警護にあたるとい
う「破格の待遇」を受けているという。
また、馬英九氏が米国に滞在中は米国在台湾協会(AIT)のレイモンド・バッガード
理事長が全行程に随行する予定だと伝えられる。これまた異例のことだ。
このような時期、台湾政府が尖閣上陸を企てる抗議船の出港を認めるわけがない。朝日
新聞が他紙より詳しく報じているのでご紹介したい。
尖閣上陸計画を中止 香港団体「台湾当局から圧力」
【朝日新聞:2013年8月13日】
【香港=小山謙太郎】沖縄県・尖閣諸島の領有権を主張し、昨年8月15日の終戦記念日に
不法上陸した香港の民間団体「保釣(釣魚島防衛)行動委員会」は12日、台湾の抗議船に
同乗して15日に島に上陸する計画を中止すると発表した。台湾当局の圧力で抗議船が出港
できなくなった、としている。
同委員会は、香港から12日に抗議船を出港させる予定だったが、漁船として設備に不備
があるとして香港政府の海事当局から出港に必要な安全検査証を受けられず、記念日に上
陸する計画の中止を8日に発表。台湾には2、3人のメンバーを空路で送り、14日深夜に台湾
から出港する別の抗議船に同乗させる意向を示していた。
同委員会は所有する船を修復して再検査を受け、新たに出港日を決めたいとしている。
ただ関係者によると、操舵(そうだ)室の更新など大がかりな修復を求められており、一
定の時間がかかりそうだという。
出港しても漁船登録されている抗議船は香港近海の航行しか認められておらず、外洋に
向かえば香港の水上警察が阻止する可能性が高い。