そのホームページによると、米国ニュージャージー州アトランティックシティで開催された第1回国際病院学会の後、1929年に設立された国際病院協会を前身とするする団体で、1947年に国際病院連盟(International Hospital Federation:IHF)として活動を再開したという。
来る2017年11月7日から9日にかけ、国際病院連盟と台湾病院協会の共同企画により「第41回国際病院連盟会議」(IHF 41st World Hospital Congress )が初めて台湾で開催されるという。会場は台北市の国際会議中心(TICC)だそうだ。
台湾の台湾国際放送は「今年5月に世界保健機関(WHO)の年次総会(WHA)への参加がならなかった台湾にとっては大きな意義がある」と伝え、併せて「英のエコノミスト誌のランキングによると、台湾の医療介護の質はアジア1位、世界で3位に評価された」ことも伝えている。下記にご紹介したい。
ちなみに、この国際病院連盟に加盟射ている台湾の名称は「台湾病院協会」。台湾病院協会は1968年に中華民国医院行政協会として発足し、国際病院連盟への加盟は1970年。李登輝氏が民選総統に当選した1996年に「中華民国医院協会」と名称を改め、2003年に「台湾医院協会」に改称したという。
台湾が国際組織に「台湾」の名称で参加している例は、1997年2月にバンコクで設立された「アジア・太平洋マネー・ローンダリング対策グループ」(APG:Asia/Pacific Group on Money Laundering)や、開発途上国の選挙を支援するため約120カ国・地域が参加して2013年に創立された「世界選挙機関協議会」(A−WEB:Association of World Election Bodies)などしか寡聞にして知らないが、国際病院連盟の加盟名称「台湾病院協会」もその一つだった。嬉しい発見だ。
日本は1951年に日本病院協会が発足し、1956年に国際病院連盟に加盟している。1976年に社団法人日本病院会と改称し、2011年に一般社団法人となっている。もちろん、11月の台湾で初開催の国際病院連盟会議に参加する。
なお、台湾国際放送のニュースでは「台湾医院協会」の名称を「台湾病院協会」と訳して使っていましたので、本誌でもそれに準じて表記したことをお断りします。
◆台湾病院協会(Taiwan Hospital Association) http://www.hatw.org.tw/
—————————————————————————————–台湾で世界病院会議初開催へ【台湾国際放送:2017年9月9日】
国際病院連盟(International Hospital Federation, IHF)と台湾病院協会(Taiwan Hospital Association)との共同企画により、11月に台北で「第41回国際病院連盟会議」を開催、20を越える国・地域から、病院の管理職クラス、医療・介護の専門スタッフ、スマート医療メーカーの関係者など1000名以上が参加する。台湾で同会議が開催されるのは初めてであり、今年5月に世界保健機関(WHO)の年次総会(WHA)への参加がならなかった台湾にとっては大きな意義がある。主催者側は、会議の開会セレモニーに蔡英文・総統を招待する予定となっている。
IHF本部はスイス・ジュネーブにある。ジュネーブの記者クラブは6日、IHFのEric de Roodenbeke事務局長と、台湾病院協会の高小玲・顧問を招き、記者会見を行った。高・顧問は記者会見の中で、台湾の医療の質は世界トップクラスあること、また、台湾は世界に名だたる情報技術をもっており、その技術の医療介護システムへの応用など、各能力を国際社会の為に分かち合うことに強い意欲をもっていることを訴えた。また、台湾の健康保険制度のカバー率は99.6%に達している中、医療費の支出はGDPの6.6%に過ぎないことをアピール、台湾はこうした健康保険制度に関する自身の経験をシェアすることで、ユニバーサルヘルスケアの永続的な発展目標達成の為に貢献したいと述べた。
英のエコノミスト誌のランキングによると、台湾の医療介護の質はアジア1位、世界で3位に評価された。台湾病院協会では、国際病院連盟会議開催を通じ、台湾の医療介護への努力と成果について、国際社会に伝えたいとしている。