インターポール)年次総会へのオブザーバー参加を申請していたが認められず、台湾政府は遺憾と
不満を表明、ICPOに伝えたと報じられている。
参加が認められなかった原因として、日本メディアは「主権国家でつくる国際組織への台湾参加
を認めない中国の意向が働いたもようだ」(朝日新聞)と伝え、中国の圧力が働いたという見方が
広がっているという。
台湾は1984年にICPOを脱退しているが、読売新聞はその原因について「中国の加盟に伴い
『中国台湾』への名称変更を迫られたことで同機構を脱退」と説明。今回の申請については「他国
の警察機関と連携し、世界での組織犯罪、ネット犯罪、国際犯罪及びテロを取り締まる」(台湾国
際放送)必要から初めてオブザーバー参加を申請していたという。
また、本日からモロッコで第22回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP22)が始まる。中
央通信社は「こちらも参加の目処は立っていない」と報じている。
毎日新聞は、謝長廷・台北駐日経済文化代表処代表が台湾のCOP22への出席について支持を求
め「台湾は環境保護や省エネ、二酸化炭素排出量削減に取り組んでいるとし、日台のクリーンエネ
ルギー分野で協力が進めば、温室効果ガスの削減に貢献ができると強調」する投書を6日付の紙面
に掲載した。
台湾のICPO参加認められず 中国の圧力と受けとめ
【NHKニュース:11月5日】
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161105/k10010757211000.html
台湾の当局は、ICPO=国際刑事警察機構に申請していたオブザーバーとしての総会への参加
が認められなかったとして、「遺憾と不満」を表明し、蔡英文政権に対する中国の圧力の一環だと
いう受け止めが広がっています。
台湾は1984年に中国が加盟した際にICPOを脱退しましたが、犯罪防止の観点から、7日から
インドネシアで始まる総会にオブザーバーとしての参加を初めて申請していました。
しかし、これについて台湾の外交部は5日に声明を発表し、ICPOから台湾側に参加を認めな
いとする通知があったことを明らかにし、「ほかの国と協力して世界的な犯罪組織の取締りなどに
貢献することを望む」として、「遺憾と不満」を表明しました。
台湾は民進党の蔡英文政権の発足後、民間の航空機に関するルールを定める国連の専門機関の会
議への参加が認められないなど、国際社会での活動の場を狭められるケースが続いています。今回
も参加が認められなかったことを受けて、対中国政策を担当する大陸委員会が「われわれの国際活
動を妨げないよう中国大陸側に訴える」とする声明を出しました。
台湾では、今回のことが蔡政権に「1つの中国」の考え方の受け入れを迫る中国による圧力の一
環だとの受け止めが広がっていて、中台関係の溝がさらに深まることが予想されます。