などでは倒れた木が道路を塞いだり、店舗の屋根が剥がれ落ちたりする大きな被害を受けました。
基隆市では58.5メートルの最大瞬間風速を観測、北部の山沿いでは総雨量が1000ミリに達したとこ
ろもあり、中央災害対策センターによりますと、死者5人、行方不明者4人、負傷者185人を出した
そうです。
今朝の産経新聞によりますと、高砂義勇隊慰霊碑のある烏来(うらい)でも、慰霊碑裏の山肌が
数十メートルにわたって地滑りを起こし、慰霊碑の像が倒され、李登輝元総統が「霊安故郷」と揮
毫された銘板のある台座も落石と倒木に埋もれているそうで、その写真を掲載して報じています。
烏来の被害状況を報じたのは産経新聞だけのようです。下記にその記事を掲載します。
すでに沼田幹夫・交流協会台北事務所代表は8月11日に李嘉進・亜東関係協会会長に対してお見
舞い状を送っています。
本会でも翌週末の14日に烏来の状況を知り、その後、慰霊碑を守っているマカイ・リムイさん
(馬偕理牧、烏来郷高砂義勇隊記念協会・総幹事)らと何度か連絡を取り合って状況をお聞きして
いました。折しも、青年部の台湾研修ツアーで訪台していた杉本拓朗(すぎもと・たくろう)部長
が烏来までお見舞いに駆けつけてマカイさんからお話を聞き、倒壊した現場に行ってきています。
復旧には早くても数ヵ月かかるとの見通しだそうです。
つきましては、慰霊碑の復旧に資するため、早急にお見舞い募金活動を始めたいと考えていま
す。要項が決まりましたら本誌やホームページで発表する予定です。ご支援ご協力のほどよろしく
お願い申し上げます。
台湾、台風で土砂崩れ 「高砂義勇隊」慰霊碑倒壊
【産経新聞:2015年 8月26日】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150826-00000072-san-cn
写真:落石と倒木に埋もれた高砂義勇隊の慰霊碑の先住民像=24日、台湾・新北市烏来区(田中靖
人撮影)(写真:産経新聞)
【台北=田中靖人】先の大戦で日本兵や軍属として出征した台湾先住民「高砂(たかさご)義勇
隊」の戦没者を祭る台湾北部・新北市烏来(うらい)区の慰霊碑が、台風13号による土砂崩れで倒
壊していたことが25日までに、分かった。区と共同で慰霊碑を管理している「烏来郷高砂義勇隊記
念協会」は「今後、修復の方法を相談して決めたい」としている。
同協会によると、台風13号が台湾本島を直撃した今月8日、慰霊碑裏の山肌が数十メートルにわ
たって地滑りを起こしたという。烏来の各地では道路が寸断され、現在も復旧作業が続いている。
慰霊碑がある「瀑布公園」の入り口は土砂でふさがれ、李登輝元総統が揮毫(きごう)した台座
があった場所にも土砂が堆積。慰霊碑の先住民像は倒木の下に埋もれているが、碑文などは記録が
あり修復可能という。
慰霊碑は1992年に遺族らが烏来の別の場所に建立したが、2003年に敷地を提供していた企業が倒
産。産経新聞の読者らの義援金を元に06年、現在の場所に移設された。台北県当局(当時)が「日
本の軍国主義を美化している」として一時封鎖したが、地元の人々が裁判を起こして和解し、10年
に再整備された。