現在の台湾の国歌は中華民国国歌。30年代に中国で作られ、「三民主義は我が党の指針」「最後まで貫徹せよ」などと訴える中国国民党の歌だ(党と国家は一体だった)。
戦後、同党政権は台湾へ亡命したのちも、これを被支配者となった台湾人に強要し、体制維持、思想統制の具として活用してきた。そして民主主義時代の今日も、中華民国体制が維持されるかぎり、このようなものが国歌として歌われ続けるのである。
そうしたなか、中華民国体制から独立し、台湾国の建国を希求する人々の間で愛唱されている一つが台湾語歌曲「台湾翠青」(作詞:鄭児玉、作曲:蕭泰然)である。
海洋民主国家として発展し、世界に貢献しようとの台湾人の壮大な志を歌い上げるこの曲こそ、将来の新国歌に相応しいとの声が高い。
台湾を愛する日本人なら、これを聴けばきっと感動することだろう。そして制憲・建国と言う台湾人の夢が一日も早く実現するよう、祈らずにはいられなくなるはずだ。
以下の動画で鑑賞できる。
台湾翠青 http://www.youtube.com/watch?v=I29xuhjfmYg
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歌詞
台湾翠青(台湾は翠なり)
太平洋西南海辺,美麗島台湾翠青
(太平洋西南の沿海、美麗島台湾は翠なり)
早前受外邦統治,独立今欲出頭天
(外来統治より独立し、今や擡頭せんとする)
共和国憲法的基礎,四族群平等相協助
(共和国憲法を基礎となし、四族平等で相助け)
人類文化、世界和平。国民向前、貢献才能
(人類の文化と世界平和に向かい、国民は持てる力を捧げよ)