【8月10日付「産経新聞」朝刊】
【台北=長谷川周人】新幹線に続きリニモも導入−。昨年の「愛・地球博(愛知万博)」
で注目を集めた日本の新都市交通システム「リニモ」(磁気浮上式リニアモーターカー)
が台北市に導入されそうだ。台湾紙・経済日報によると、順調なら9月末に建設が認可さ
れ、2008年に着工、11年の営業運転を目指しているという。
交通システム網の整備を進める台北市は現在、世界一の高さを誇る国際金融センター「
台北101」がそびえる新都心・信義区と郊外を結ぶ新路線の建設を計画。路線が住宅街
やハイテク企業団地近くを通ることから、騒音と振動が少ないリニモの導入が当初から有
力視されてきた。
事業主体となる見通しの台湾企業の計画によると、新路線は全長約4・5キロで総工費
90億台湾元(約315億円)。オフィスなどが集中する信義区を中心に10駅が敷設さ
れ、平均乗客数は1日当たり5万7000人を見込むという。
これに対し台北市側も「土地取得審査などの課題はあるが、経済効果が期待される」(
常岐徳・台北市政府新交通システム局長)とリニモ導入に前向きだ。台湾では現在、日本
の新幹線技術を採用して台北−高雄間を結ぶ「台湾高速鉄道」(台湾新幹線)が10月末
の開業を目指して建設が進められている。
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