台湾の総統選挙について、日本の有識者による記者会見が開催

【3月24日 台湾週報】

 台湾の「第12代総統・副総統選挙」は3月22日に投開票が行われ、同日夜、中国国民
党公認の馬英九・総統候補および蕭萬長・副総統候補が選出された。

 同日夜、日本の台北駐日経済文化代表処においてもプレスセンターを開設し、同選挙
の開票状況を伝える衛星同時中継を行った。選挙の大勢が明らかとなった後、同処で記
者会見が開かれ、選挙の結果についての分析が日本の政治、軍事、経済関係の有識者に
より行われた。この記者会見には、元駐タイ国大使であり、国際問題評論家である岡崎
久彦研究所の岡崎久彦・所長、軍事評論家の平松茂雄氏、経済評論家で大陸問題研究協
会の高野邦彦・会長、自民党青年局次長の山際大志郎・衆議院議員、在日台湾人同郷会
の河元康夫・会長等が出席した。

 今回の選挙結果について、岡崎所長は、「今度の選挙は民主主義の結果である。この
結果により、民主主義が続けば良いことであり、台湾の人が台湾の将来を決められる社
会が今後も続けられるのであれば、選挙での勝ち負けは大したことではない。そういっ
た意味で、次期政権が民主主義を動かすことがなければ、今回の選挙は民主主義の勝利
といえる。中国もこの選挙の結果が『統一』を認めたと間違ったメッセージにとらえた
ならば問題であり、これは社会不安にも関連してくる」と述べた。

 平松氏は、「台湾・中国の軍事バランスは中国に傾きつつあり、台湾海峡の安全維持
は日米両国の柔軟な対処にかかっている。中国がこのまま経済成長を続けていけば軍事
力も増大し、台・中関係に影響を及ぼすものであり、注意深く観察していかなければな
らない。中国は経済的に発展しつつあり、台湾の人たちは、中国が変わってきていると
表面的な面のみをとらえて見ているが、中国共産党のその本質はかつての姿と全く変わ
るものではないという、その本質に気が付いていないことが心配であり、これは日本人
にも当てはまることである」と指摘した。

 高野会長は「経済面で見ると、台・中経済関係が今回の大きな争点であり、台湾が中
国との関係の壁を高くするか低くするかの問題であったが、台湾の国民は『安定を中心
とした、大陸との関係強化』を選んだ。次期政権が急激にこれを進めると反動が出てく
る。そのため、ある程度、壁を高くしたほうが、台湾にとり良い結果が出てくると思う」
と分析した。

 山際議員は「日台は地理的、文化的、経済的にも深い関係がある。今回の選挙が民主
主義のルールに従い、粛々と行われたことに歓迎の意を表する。日本は地理的に近い台
湾と、今後も共存共栄の関係を築いていきたい」と述べた。

 また、在日台湾人同郷会の河元康夫・会長は「3月13日から台湾人同郷会の会員たち
と台湾全土を回り、選挙応援をしてきた。台湾の選挙は非常に民主的でお互いに応援し
合っていた。こういう選挙が続けば台湾は良くなっていく。世界各国の人々が台湾につ
いて応援してくれたことに感謝する。台湾は政権が変わっても急激に変わっていくこと
はないであろう」と選挙全体についての感想を述べた。


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