台湾の大学に「日本研究センター」が続々と開設!

今年の6月、台湾の輔仁大学外語学院に「日本研究センター」が設立されたことが話題と
なったが、昨日の産経新聞の伝えるところによれば、2009年からの4年間で台湾の大学に
「日本研究センター」が次々に開設されているという。すでに国立では政治大学、台湾師
範大学、中興大学、中山大学の4校、私立では淡江大学、輔仁大学、東海大学の3校に開設
されている。

 台湾の大学では淡江大学、輔仁大学の「老舗」に続き、1994年には台湾大学にも「日本
語文学科」が設置されたが、「学部に設置された日本語科は、台湾の全大学165校のうち45
校にまで増え、さらに増え続ける見込み」だという。

 その背景には、記事では詳しく紹介されていないが「日本への熱い眼差し」があるよう
だ。昨年11月に金車教育基金会が2年ごとに発表している高校生や大学生を対象とした「国
際観に関するアンケート」では「台湾に最も友好的な国・地域」は日本が断トツの1位
(56%)で 、2位のアメリカ(40%)を大きく引き離し、3回連続のトップだった。

 ちなみに、「友好的でない国・地域」では、中国が断トツの1位(87.9%)で、これは4
回連続で1位。

 また、記事では高校生の第2外国語の選択率は「日本語が圧倒的な人気」と伝える。昨年
12月7日に台湾・教育部が発表したところによれば、2011年度1学期、233校、1,585クラ
ス、5万4658人が第2外国語を履修していて、選択率は以下のようになるという。やはり、
日本語が断トツの1位だ。

1)日本語:37,988人(69.5%)、2)フランス語:7,276人(13.3%)、3)スペイン
語:3,639人(6.7%)、4)ドイツ語:3,194人(5.8%)、5)韓国語:2,033人
(3.7%)、6)ベトナム語:243人(0.44%)、7)イタリア語:170人(0.31%)、8)
ラテン語:81人(0.15%)、 9)インドネシア語:27人(0.05%)、10)ロシア語:7人
(0.01%)

 台湾の大学に日本研究センターが相次いで開設された背景には、このような日本への
「眼差し」があるようだ。

 それに引き換え、日本の大学の現状はあまりにも寂しい。台湾語学科を設置している大
学は1校もない。「台湾研究センター」を設置しているのは早稲田大学と天理大学、中京大
学くらいか。台湾協会学校としてスタートした拓殖大学にも、台湾殖民政策を講義してい
た東京大学にも「台湾研究センター」はない。

 日本にとって台湾は「生命線」であるにもかかわらず、この体たらくだ。国交がないこ
とを理由に挙げてはならない。大学経営のため、中国に留学生を勧誘しに行っているのが
実態だからだ。日本は、台湾からの「熱い眼差し」に応えなければならない。


台湾、留学生拡大へ本腰 現代日本研究センター相次ぎ開設─法政大には受け入れ拠点
【産経新聞:2012年10月17日】

 台湾が、日本との大学交流に積極的だ。戦後長く、日本研究が制限され、日本を知らな
い世代が増えた台湾では、2009(平成21)年から、「現代日本研究センター」設立が相次
ぎ、7大学で活動を始めた。一方、来月には東京の法政大学に日本人留学生の受け入れ拠点
を開所し、「(台湾の)高品質で、学費の安い高等教育」をPRすることになった。

                   ◇

 日本研究センターが置かれたのは、政治、台湾師範、中興、中山の国立大4校と、淡江、
輔仁、東海の私立大3校。大学院で、現代日本の政治や社会を研究し、すでに一部では、修
士号を取得することもできる。将来は、博士号の取得も可能になる、という。

 一方、学部に設置された日本語科は、台湾の全大学165校のうち45校にまで増え、さらに
増え続ける見込みだ。高校では、必修の英語を除いた第二外国語で、日本語が圧倒的な人
気を獲得し、学んでいる高校生の総人数は、2番人気の仏語の約6倍という。

 日本では、台湾の若者たちの日本ブームが取り上げられる。しかし、ある台北在住の日
本人研究者によると、教育分野では戦後、日本研究が制限され、50歳代半ば以上の教員に
日本をあまり知らない人たちが増えている。国立政治大を皮切りにセンターが誕生した背
景には、そうした人材不足を解消する狙いがある、という。

 政治大研究員の石原忠浩氏はさらに、「従来、台湾の大学の日本研究は文化・言語など
人文系に偏り、政治経済、社会など社会科学系が弱かった。日本との関係が深まるにつれ
て、現在の日本について正しい認識を持つことへの要求が高まった」と指摘する。

 2008年就任した馬英九総統は翌09年を「台日特別パートナーシップ促進年」と定めた。
国民党への政権移行で対日政策が注目されたが、馬総統は日本との実務関係を発展させる
意向を表明し、それが現代日本研究センター設立につながっている。

 一方、法政大学に開所する「日本台湾教育センター」は、東南アジアからの台湾留学生
を増やすための施策の一環だ。すでに日本のほか、ベトナム、タイ、マレーシア、インド
ネシア、インド、韓国、米国、モンゴルの8カ国に台湾教育センターが設けられた。台湾の
大学が一校ずつ、それぞれの国を担当する仕組みだ。

 日本センターの担当となったのは台北市郊外の私立淡江大で、日本の大学生や高校生に
台湾への留学を呼びかける。センター主任の郭艷娜さんは「台湾の大学は、国私立とも年
間学費が20万円から30万円ほどと安い。日本人は書類審査のみで入学できます。安全で生
活費も安いので、中国語を勉強するために留学する学生も増えています」とアピールする。

 郭さんはすでに法政大キャンパスの事務所で仕事を始めており、11月20日前後に開所式
を行う。このときには台湾の大学関係者も日本を訪れ、高校、大学を回って説明会を開く
予定という。


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