台湾の武漢肺炎新規感染数は4月7日以降、毎日一桁台で推移していたが、中央感染症指揮センターは14日午後の記者会見で14日は感染者が1人もいなかったと発表した。3月9日以来36日ぶりのことだという。これで感染者総数は393人、死者は6人。
中央感染状況指揮センターで指揮を執る陳時中・衛生福利部長もこれまでの苦労が報われる思いからか、素直に「少し喜んでいい」と言いつつも「それで油断することはない」と兜の緒を締め直したという。
台湾の人々もホッとしたようで、圓山大飯店では客室照明を利用して「ZERO」の文字を映し出したという。安堵感がストレートに伝わってくる演出だ。台湾国際放送の記事を下記に紹介したい。
米国の大リーグも日本も、開幕がいつになるかまったく白紙のままだが、台湾では4月12日、無観客ながらも世界の先陣を切って台湾プロ野球が開幕している。その嬉しさは、選手の一人が語った「野球ができるだけで幸せ」という一言が何よりも雄弁に物語っている。
WHOからの情報提供もなく、各国との情報共有もできないにもかかわらず、武漢肺炎の感染拡大阻止に迅速かつ的確に取り組んできた台湾の苦労が報われる嬉しいニュースだ。予断を許さない状況にあるが、台湾が暗夜に松明を灯したことは確かだ。
—————————————————————————————–4/14新規感染者なし、圓山大飯店「ZERO」映し出す【台湾国際放送:2020年4月14日】https://jp.rti.org.tw/news/view/id/92394
台湾における新型コロナウイルスの新規感染者が14日、一人も増えなかった「ゼロ」でした。3月9日以来、初めてのことです。宮殿式の建築の美しさで世界的に名を知られている台北市のランドマーク、「圓山大飯店(グランドホテル)」は14日、客室の照明設備を利用してビルの正面に「ZERO」を映し出しました。
圓山大飯店は、フェイスブックページで、台湾と全世界に「やった!」という嬉しさを伝えると共に、「それを守るには防疫措置の継続が大事だ」と訴えました。
なお、台湾の新型コロナウイルス感染症対策本部の「中央感染状況指揮センター」の指揮官を兼務する、衛生福利部の陳時中・部長も14日午後の定例記者会見で、「それで油断することはないが、嬉しくなるに値することだ」と警戒を厳にする姿勢を示しました。
・圓山大飯店フェイスブック https://m.facebook.com/GRAND.60/photos/a.712734735516118/2832558066867097/?type=3&theater
────────────────────────────────────────────※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。