台北賓館(旧台湾総督官邸)が105年ぶりに6月4日から一般開放

台北賓館が修復完成 総統が市民とともにオープニング活動
【5月15日 台湾週報】

今年で建立105周年を迎える国の一級古跡である台北賓館が、4年にわたる修復工事
を完了した。5月14日に行われたオープニングセレモニーには陳総統をはじめ蘇貞昌・
行政院長、黄志芳・外交部長ら要人をはじめ各国の駐台大使や文化界、教育界および一般
市民1,000人以上が出席し、陳総統はこの席で、台湾の貴重な文化遺産である台北賓館
を今後も広く一般市民に開放していく考えを述べ、美しく生まれ変わった館内や庭園を市
民とともに見学した。

台北賓館は日本統治時代の1901年、台湾総督官邸として建てられ、住居と執務の場
であるとともに海外要人の迎賓館として用いられた。当時の都市計画で台北に数多く立て
られた西洋風の建築の一つで、後期ルネッサンス様式を取り入れた西洋風モダン建築である。戦後「台北賓館」と改称されて外交部の管理下となり、主に国賓の接待用に使用され
たが、2000年以降は徐々に政府機関の会談や催しなどにも使われるようになり、陳水
扁総統の発議による「経済発展諮問委員会」の準備委員会や、両岸超党派委員会の会議、
人権や史跡などにちなんだ各種活動の会場となり、市民開放デーも設けられた。米国クリ
ントン前大統領や、韓国の金泳三前大統領、シンガポールのリー・クワンユー前首相らと
の会談もここで行われた。

その後建物の破損が著しくなったため、2001年9月から暫時使用を停止し、大規模
な分析・調査と専門家による修復が行われ、4年の歳月と約4億元(約14億円)の経費
をかけてこのほどついに工事が完了した。

陳総統はセレモニーで台北賓館にまつわるこれらの歴史を語り、またみずからが台北市
長時代、都市再建計画の一環としてこうした歴史建築や史跡の整備と修復に努めたことに
触れ、台北賓館の修復完了が歴史と人文の都市・台北の建設に大きな一歩となったことに
喜びを述べた。さらに「台北賓館は外国の元首や要人を接待する迎賓館であるとともに、
台湾の非常に貴重な文化資産であり、また全国民共同の財産だ。今後市民が台北賓館に親
しむ機会をさらに増やし、その特別な意義に理解を深めてくれることを期待する」と呼び
かけた。セレモニー後の園遊会には、母の日にちなんで全国の模範媽媽(模範的母親)と
して表彰された母親や小学生ら一般市民も招かれ、盛会となった。

外交部は今後、総統府の開放日などにあわせ台北賓館を一般公開することにしており、
その際館内に歴史や重要文化財、写真などを展示するほか、ボランティアのガイドによる
紹介なども計画している。


台北賓館を6月4日に初めて一般開放
【5月15日 な〜るほど・ザ・台湾 最新ニュース】

 台北賓館が6月4日に、初めて一般開放される。台北賓館は日本統治時代の台湾総督官
邸で、1901年に建てられた。当時外国の要人を招待し歓待するレセプション会場としても
利用された。2階建ての建物の四方にそれぞれベランダが設置されているネオ・ルネッサ
ンス様式で、その外観は洋風モダン建築として注目を集めた。戦後は迎賓館として使用さ
れていた。そのため一般には開放されていなかった。このほど改修が終わり、外交部は迎
賓館としての機能に支障がない範囲で、2カ月に1回、一般開放日を設けるとしている。


台北賓館 2カ月に1回、105年ぶりに一般開放へ
【5月15日付 毎日新聞】

 【台北・庄司哲也】日本統治時代の台湾総督官邸で、戦後は迎賓館として使用され、一
般には開放されていなかった台北中心部の「台北賓館」が、完成から105年ぶりに一般
に開放されることになった。建物を管理する台湾外交部(外務省)は迎賓館としての機能
に支障がない範囲で、2カ月に1回、一般開放日を設けるとしている。
 「台北賓館」は1901年に完成し、日本統治時代には歴代の台湾総督が、官邸として
利用。2階建て後期ルネサンス様式を取り入れた建築で、1階にはパーティールーム、2
階には海外要人を迎えるゲストルームなどがあり、建物の裏には日本庭園を備えている。
戦後も台湾政府が管理し、総統や外交部長(外相)ら政府要人しか利用できず、内部が一
般の人たちの目に触れる機会は限られていた。
 4年にわたる大規模な改修工事がこのほど終わり、14日に完成式典が行われ、「母の
日」にちなんで、一般の母親と子供たちが招待された。


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