中国人旅客伸び悩み、新小三通に期待へ[観光]

【9月9日 NNA】

 7月から本格受け入れが始まった中国人旅客の台湾ツアーが伸び悩んでいる。開放から
第7週目(先月29〜今月4日)の訪台中国人観光客は908人で、これまでで最低を記録した。
割高な料金などがネックとなっているようだが、中台当局も中国人旅客の金門・馬祖経
由での訪台を認可するなど規制緩和を進めており、今後はこれらの措置が効果を発揮す
るか注視される。

■中国人旅客の台湾ツアー統計
 第1週(7/18〜7/24) 2,149人
 第2週(7/25〜7/31) 1,689人
 第3週(8/1〜8/7)  1,383人
 第4週(8/8〜8/14)  1,773人
 第5週(8/15〜8/21) 1,951人
 第6週(8/22〜8/28) 1,351人
 第7週(8/29〜9/4)   910人
  合計        11,206人

 中国人旅客の台湾ツアーは中台週末直行チャーター便の就航に合わせ7月4日にセレモ
ニー的な団体が訪台したが、本格的に受け入れが開始されたのは18日からだ。交通部観
光局によると、第1週(7月18日〜24日)の訪台中国人ツアー客は2,149人だったが、その
後は第2週〜第6週のいずれも2,000人を割り込んだ。台湾側が定める1日当たりの上限数
3,000人を大きく下回る。

 当初は「北京五輪開催後は伸びる」と楽観視されていた中国人ツアー客だが、五輪が
終わった第7週(先月29〜今月4日)の訪台者数は910人とこれまでで最低を記録した。

■割高料金、保証金がネックか

 中国からの台湾ツアーは、7月当時の料金が8,000〜1万2,000人民元(約12万7,000〜
19万円)と近隣目的地としては割高の設定となっている。またツアー費のほかに失踪防
止目的の保証金が必要という。これら高額の費用がツアー参加者の伸び悩みの一因とな
っているようだ。

■小三通拡大に期待

 ただツアー費用については、小三通(中台間の通信、通航、通商の部分的直接往来)
の拡大措置により一定度、引き下げられる見通しだ。
 
 国務院台湾事務弁公室の王毅主任は7日、福建省厦門(アモイ)で開催された経済関
連フォーラムで、中国人旅客の金門・馬祖・澎湖観光および3地域を経由しての台湾本
島へのツアーを開放すると発表した。台湾側が4日に同様の開放措置を発表したことに
連動したもの。北京、瀋陽、南京、上海、銀川、西安、重慶、成都、貴陽、昆明、南寧、
広州などの13都市の住民が対象となる。

 同措置により、中国人旅客は厦門からフェリーに乗り、金門などを経由して台湾本島
へ渡航することが可能となる。中国の旅行会社関係者によると、小三通を利用しての訪
台費用は約6,200台湾元で、香港・マカオ経由の航空便や直行便の1万元前後と比べ大幅
に安くなるという。

 中国では10月1日から国慶節連休が始まるが、同時期に台湾ツアーがどれだけ伸びる
か、規制緩和の効果のほどが注視される。

■台湾人の訪中でも規制緩和

 王主任はまた、台湾人の訪中についての規制緩和も発表している。来月20日から訪中
ビザにあたる「台胞証」の手続き可能都市を6カ所に拡大するといった措置を採る。

■直行便正式協議、来月末か

 王主任は、中台双方の窓口による直行便などに関する協議が、来月末にも開かれると
の見通しを示した。海峡両岸関係協会(海協会)の陳雲林会長と海峡交流基金会(海基
会)の江丙坤董事長によるトップ会談で、直行便の拡大、海運直行便開放などが議題と
なるもよう。

 うち週末直行チャーター便については、現在の香港飛行区域の通過義務付けを撤廃し、
沖縄や韓国・済州島の上空を経由しての中台間飛行が認められる可能性がある。実現す
れば桃園〜上海は現行の2時間30分から1時間20分に、桃園〜北京は同4時間から3時間へ
と大幅に短縮されることになる。8日付経済日報、工商時報、自由時報、蘋果日報など
が伝えた。


●本誌の転載転送を歓迎
 台湾問題への認識を深め、本会などの活動をより多くの方々にご理解いただきたく、
 本誌の転載転送を歓迎します。また、本誌へのご意見・ご感想はバックナンバーの
 「このメルマガへのコメント」にお願いします。

 ■http://www.melma.com/backnumber_100557/

●日本李登輝友の会へのご入会−入会申し込みフォームをお使いください
 本会へのご入会申し込みフォームをホームページに設けています。これでお手軽にご
 入会申し込みができますのでご利用ください。

 ■ご入会申し込み http://www.ritouki.jp/cgi-bin/enquete/form0005.reg

●本誌が届かなくなった方は【解除→再登録】の手続きを
 本誌がいつの間にか届かなくなっていたという方が少なくありません。通常は週に3
 回以上発行しています。購読を解除したわけでもないのに届かなくなったという場合
 は、いったん購読を解除し、それから再登録をお願いします。

1)解除手続き http://melma.com/contents/taikai/
  「メールマガジン日台共栄」のマガジンIDは「00100557」
2)メルマ!事務局から「メールマガジン解除完了のお知らせ」が届く。
3)本会ホームページのメールマガジン欄「購読お申し込み」から申し込む。
  ホームページ:http://www.ritouki.jp/
4)メルマ!事務局から本登録を完了させる「メールマガジン登録のご確認」が届く。
5)本登録。
6)メルマ!事務局から「メールマガジン登録完了のお知らせ」が届いて完了!


日本の「生命線」台湾との交流活動や他では知りえない台湾情報を、日本李登輝友の会
の活動情報とともに配信するメールマガジン。
●マガジン名:メルマガ「日台共栄」
●発   行:日本李登輝友の会(小田村四郎会長)
●編集発行人:柚原正敬




投稿日

カテゴリー:

投稿者: