中国の本音─主権国が参加する国際組織の台湾加入に反対を表明

中国(中華人民共和国)は台湾を、チベット自治区、新疆ウイグル自治区、南シナ海、
そして尖閣諸島とともに「核心的利益」と位置づけている。核心的利益とは「安全保障
上、譲れない国家利益」のことを指す。台湾は中国の神聖な領土の一部だとして自国領と
している。それゆえ、中国は台湾を「台湾地区」と表現する。

 その中国の本音が出た。昨日、中国外務省の報道官は「いかなる政府レベルの往来や協
議の調印に反対する。台湾が主権国しか参加できない国際組織への加入に反対する」と表
明した。下記にそのニュースを紹介したい。

 国連にもWHO(世界保健機関)にもオリンピックにも「主権国しか参加できない国際
組織への加入には反対、つまり加入を阻止するという表明だ。

 台湾が「主権国しか参加できない」国連に加盟しようとしても、中国は必ず阻止する。
ましてや、国連には中華人民共和国は「中華民国」の後継国家として加盟したのだから、
台湾が「中華民国」を名乗っている限り、永久に加盟できない。

 台湾は「台湾」として加盟を申請しなければ、国連としても取り扱いようがないのだ。
台湾国名の「正名」が必要とされる所以でもある。

 中国が言う「一つの中国」とは、台湾を中国の「台湾地区」としてしか認めない、大陸
地区としての言い分でしかないことに台湾は気づくべきだ。


中国、主権国が参加する国際組織の台湾加入に反対
【China Radio International:2012年2月22日】

 中国外務省の洪磊報道官が22日北京で行われた定例記者会見で、「中国は、台湾地区が
中国と国交を樹立した国と、民間経済貿易や文化的交流を行うことに対して異議がない
が、いかなる政府レベルの往来や協議の調印には反対する。台湾が主権国しか参加できな
い国際組織への加入に反対する」と表明しました。

 このほど、台湾当局のいわゆる経済省次官がドイツ、フランスとベルギーを訪れ、「台
湾とEUとの経済協力協議(ECA)の調印に取組んでいく」と表明しました。また、台湾当局
のいわゆる新しい駐英代表もこのほど、「台湾が『政府の名義』で各種政府間国際組織や
国連に属する機能的専門機構への参加を積極的に推し進めていく」と述べました。

 これに対して、洪磊報道官は「台湾地区の一部の人の言い方は「一つの中国」の原則に
背き、大きな間違いであり有害なものである。中国は、関係国が「一つの中国」の原則を
遵守し、台湾問題を慎重に取り扱うと共に、実際の行動で両岸関係の平和的発展を支持し
ていくことを信じている」と強調しました。(Katsu、Kokusei)


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