報道によると、中国は主権や領土について国民の意識を高めようと、国家測量地理情報局などが昨年8月から全国で「問題地図」整理キャンペーンを展開中だという。「地図管理条例」に違反した場合は廃棄処分を命じるそうだ。
これで摘発されたのが、中国の「無印良品」の店舗で配布していた「2017年秋冬家具カタログ」の地図だそうで、朝日新聞は「国境線が間違っており、尖閣諸島や、同様に中国が領有権を主張する南シナ海の諸島が描かれていない▽海南島(海南省)が中国と違う色になっている▽台湾をめぐる注意書きにも重大な誤りがある」と指摘され、「カタログは当局の指示を受けて廃棄したという」と報じている。
なんとも一党独裁の専制国家を象徴するような強行措置で、これは言論弾圧と言ってもいいだろう。このような中国であれば、岩波書店の『広辞苑』第7版の台湾関係記述も、中国からの圧力を懼れ、中国と事を構えたくなかったからかと勘繰りたくなるのは編集子だけだろうか。
—————————————————————————————–尖閣地図で「無印」を処分=「国境誤記」と当局主張−中国【時事通信:2018年1月30日】
【北京時事】中国の国家測量地理情報局は29日、日本の良品計画が重慶市で運営する無印良品の店舗で配布されていたカタログに載っていた地図に「釣魚島(沖縄県尖閣諸島の中国名)の記載漏れ」があったとして、地図の廃棄処分と再発防止の徹底を命じたと発表した。
同局は「地図管理条例」に違反したと説明している。
同局は、無印良品の地図には「国境線の誤記があった」と指摘。尖閣諸島のほか、南シナ海で中国が領有権を主張する島が記載されておらず、台湾に関しても「誤った注記があった」としている。