中台団体、尖閣海域で覚書 日台取決め1ヵ月 漁業協議も視野

6月9日付の琉球新報は、沖縄県漁民の声を代弁するかのように次のように報じた。

≪尖閣諸島周辺海域の日本と台湾の漁業権を取り決めた日台漁業協定の発効から、10日で1
カ月になる。台湾漁船は合意水域外での違法操業により既に4隻が拿捕(だほ)され、県内
漁業者らからは周知徹底を求める声が上がる。一方の台湾側は「周知を強化したい」とす
るが、さらなる操業可能水域の拡大を求める声も根強い。縄の張り方など操業ルールの策
定は遅々として進まず、盗難や縄の切断といった県側の漁具被害が続く。県内漁業者間で
は、協定の見直しなどを求める漁民大会開催への機運も高まっている。≫

 一方、台湾の馬英九総統はそれに先立つ6月6日、共同通信のインタビューに答え、「沖
縄県・尖閣諸島の領有権をめぐり日本、中国、台湾が争いを棚上げし、漁業や資源開発に
ついて3者対話を実施するよう提案した」という。

 これは馬氏が「東シナ海平和イニシアチブ」で謳っていたことだが、民主党政権の日本
でも受け入れなかった。当然のことだ。尖閣諸島が日本固有の領土であることは明々白々
のことなので、日本として受け入れられるような提案ではない。菅義偉官房長官はその日
の記者会見で「受け入れられない」と表明している。

 ところが、尖閣諸島周辺海域になんとしても食い込みたい中国側は、まるで馬氏の提案
を知っていたかのように中国浙江省温嶺市の漁業団体が6月4日に蘇澳区漁会を訪れ覚書に
署名したという。産経新聞が伝えているので下記に紹介したい。

 「日台民間漁業取決め」(台湾側呼称は「台日漁業協定」)は、安倍総理の政治判断で
締結された。同じ問題でもやはり指導者の姿勢により、取り扱い方に大きな差が出てく
る。馬英九氏の言動には、どんなことを利用してでも中国を引き込みたい意図が見え隠れ
している。


中台団体、尖閣海域で覚書 日台取決め1ヵ月 漁業協議も視野
【産経新聞:2013年6月13日】

 【台北=吉村剛史】昨年9月に尖閣諸島(沖縄県石垣市)に抗議漁船団を出した台湾・宜
蘭県の蘇澳区漁会(漁協)が今月、中国浙江省温嶺市の漁業団体と民間覚書を交わした。
今後、同海域での操業トラブル発生時や海難救助の際は、双方の漁業者が当局を介さずに
直接協力し合う。5月10日の日台漁業取り決め施行から約1カ月。尖閣周辺で操業範囲の拡
大に成功した台湾側は今度は、同海域で中国との漁業者主体の漁業協力を模索している。

 温嶺市は東シナ海に面し、沖縄、台湾と向かい合う。蘇澳区漁会によると、温嶺市の各
漁業団体代表者や中国国務院の台湾事務弁公室代表者ら計14人が今月4日、蘇澳区漁会を訪
れ、覚書に署名した。

 温嶺市と台湾の漁船は尖閣沖で常時遭遇し、過去には中国側による台湾漁船の拿捕(だ
ほ)も起きている。今回、中国側と覚書に署名した蘇澳区漁会の陳春生理事長は、「漁業
上の問題を排除するのは漁会の責任」「あくまで緊急時の対応が主眼」と説明している。

 台湾の馬英九総統も5月上旬、「(日台漁業取り決めは)大陸(中国)との交流に影響し
ない。大陸が漁業協議を望むなら歓迎する」と明言している。

 一方、日台漁業取り決めにより、尖閣での「中台連携」にくさびを打ち込まれた格好の
中国側も、同海域での漁業者レベルによる台湾との関係維持を重要と考えたようだ。同漁
会幹部は「(覚書は)温嶺市側が強く望んだものだった」と証言する。

 日台間では、取り決め締結後の操業ルール作りをめぐり、「操業先行」を主張する台湾
と、「ルール策定が先決」とする日本の意見が合わず足踏み状態が続く。台湾側は「双方
の漁業委による次回会議はマグロ漁期が終わる7、8月ごろ」(同漁会)とみている。

 また、台湾の南方海域で5月、フィリピン沿岸警備隊の銃撃により台湾漁船の船員が死亡
した事件をめぐっても、台湾側は関係が悪化する比側に漁業協議を呼びかけている。馬総
統は今月11日、「話し合いは進行中で、歩み寄りの最終段階にある」と明らかにした。


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