毎日新聞は「部屋には生命反応がなく、家族の了承を得た上で作業の終了を決めたという。現場では追悼のサイレンが鳴り、救助隊員らが犠牲者に黙とうした。今後、建物を取り壊して遺体を運び出す」と報じ、共同通信も「花蓮県の傅コンキ県長は11日午前、同県花蓮市内のビル損壊現場に生存者がいる可能性はないため救出作業を終え、ビルの取り壊し作業に入ると発表した」と伝えています。
中央通信社も「これで地震による死者は17人、負傷者280人超となった」と伝えています。下記に紹介します。
改めて亡くなられた方のご冥福を祈るとともに、被災された方々にお見舞い申し上げます。
それにしても、マグニチュード6.0という大きな地震にもかかわらず、発生から5日目という短期間で救出作業に終止符を打てたことは、不幸中の幸いと言ってもいいかもしれません。ビルの倒壊も4棟にとどまったことは、地震が多い花蓮だからその対応ができていたという見方もできるかもしれません。
道路も電車も通常に戻っているようですが、まだライフラインの水道や電気が復旧していないところがあり、避難している人々も500人ほどいるようです。今後は被災者の生活支援や被災地の再建を本格化してゆくでしょうから、これからもできる範囲で応援してゆきたいと思います。
—————————————————————————————–花蓮県長、捜索打ち切りへ 生存者なしと判断=台湾東部地震【中央通信社:2018年2月11日】
(花蓮 11日 中央社)傅コンキ花蓮県長は11日、地震発生後消息が途絶えていた最後の2人が死亡したとの判断から、遺族の同意の下、生存者の捜索を打ち切る考えを示した。今後は重機でビルを解体し、遺体を搬出するという。(コン=山へんに昆、キ=草かんむりに其)
地震発生後、同ビルに入居するホテルに宿泊していた中国大陸出身の5人家族が消息を絶ち、10日までに大人2人、男の子1人の遺体が発見されていた。
傅コンキ花蓮県長によれば、残る大人2人の遺体は11日午前現在、がれきに押しつぶされており、約30人からなる特捜隊と専門家らが搬出作業を急いでいる。これで地震による死者は17人、負傷者280人超となった。
(蘇木春、劉冠廷、游凱翔/編集:塚越西穂)