林平地森林公園に建立されたという。まことにおめでたい。心から祝意を表したい。中央通信社が
伝えているので下記にご紹介したい。
台湾関係者なら周知のように、鳥居信平を初めて日本で紹介したのはノンフィクション作家の平
野久美子(ひらの・くみこ)さんだ。奇美実業創業者の許文龍氏が鳥居の胸像を作るきっかけと
なった『水の奇跡を呼んだ男―日本初の環境型ダムを台湾につくった鳥居信平』(産経新聞出版、
2009年)を出版している。
その本を出版した2009(平成21)年4月21日、屏東県の地下ダム近くで許文龍氏が造った鳥居信
平の胸像除幕式が行われ、7月12日には、鳥居の出身地である静岡県袋井市でも胸像除幕式が行わ
れている。
このときは、台湾から曹啓鴻・屏東県長、郭玲玲・奇美博物館館長、丁澈士・屏東科技大学教授
夫妻をはじめ、日本側は原田英之・袋井市長や令孫の鳥居徹・東大教授、平野久美子さんなど約
100名が参列して盛大に挙行されている。
今回の胸像建立はそれ以来となる。また一つ、屏東を訪れる楽しみが増えた。屏東に鳥居信平の
足跡を訪ねるツアーがあってもいいかもしれない。
◆袋井市で鳥居信平の胸像除幕式執り行われる[本会ホームページ] http://www.ritouki.jp/news/20090712.html
日本統治時代に活躍した土木技術者の胸像がお披露目/台湾
【中央通信社:2014年12月7日】
(屏東 7日 中央社)日本統治時代の屏東県来義郷に地下ダム「二峰シュウ」を建設した農業土
木技術者、鳥居信平の胸像が、潮州鎮の林後四林平地森林公園に建てられ、7日に披露式典が行わ
れた。(シュウ=土へんに川)
二峰シュウは、急流で河水がとどまりにくい同地でも農業用水を安定して供給できるよう、5年
の調査期間の後、2年がかりで建設され、1923(大正12)年に完成した。90年以上経過した現在で
も現役で使用されており、地元の生活に欠かせない存在となっている。
式典には曹啓鴻・屏東県長や建設当時に多くの人が作業に携わったとされる台湾原住民・パイワ
ン族の長老、鳥居信平の孫で東京大学教授の鳥居徹氏などが出席。鳥居氏は、水の供給以外に発電
ができればもっとよいとした上で、地下ダムが各地に広がってほしいと語った。
(郭シセン/編集:齊藤啓介)