グが日本の銀行と業務提携したのは昨年だけでも10行となった。
その勢いは止まらず、中国信託ホールディング傘下の中国信託商業銀行は台湾の民間銀行最大手
だが、今年6月に東京スター銀行を買収。これは日本初の外国金融機関による買収で、日本でもな
じみの江丙坤氏が取締役会長に就任している。10月20日の祝賀パーティには、交流協会の大橋光
夫・交流協会会長、中山泰秀・外務副大臣、平沼赳夫・日華議員懇談会(日華懇)会長、元東京都
知事の石原慎太郎・衆議院議員らが出席している。
中国信託ホールディングはその2日後の10月22日には広島銀行と「業務提携に関する覚書」を締
結。そして、昨日は日本の四大銀行(三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、りそな銀
行)のひとつである三井住友信託銀行と業務提携の覚書を締結した。
中国信託ホールディングは、いずれ三大メガバンク(三菱UFJフィナンシャル・グループ、みず
ほフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループ)とも業務提携するだろうと見られ
ている。日台間は金融関係でもますます緊密化している。祝意を表すべきだろう。
三井住友信託、台湾金融大手と提携 企業のアジア展開支援
【日本経済新聞:2014年10月28日】
三井住友信託銀行は28日、台湾の金融大手、中国信託ホールディングと業務提携の覚書を結んだ
と発表した。日本や台湾企業のアジア展開を後押しするため、外貨建て融資で顧客を相互に紹介し
たり、協調融資を実施したりする。台湾の個人向け運用商品の開発でも協力する。日台の大手金融
機関が手を組み、アジアの成長を取り込む。
三井住友信託は2012年9月から中国信託傘下の銀行と日本の不動産仲介ビジネスで協力してき
た。今回は業務範囲を広げて本格的な提携に乗り出す。双方の顧客企業によるM&A(合併・買
収)や業務提携の仲介なども手がける。
中国信託は生命保険や証券会社も傘下に抱える金融グループだ。中核の中国信託商業銀行は中国
本土や香港、東南アジア、インドなどに拠点を構える。三井住友信託はアジアビジネスの拡大に向
けて、中国信託との提携が効果的と判断した。