妹校となった。日彰館高校は「蓬莱米の父」として今でも台湾の人々から尊敬されている
磯永吉(いそ・えいきち)元台湾大学教授の母校で、そのつながりもあって、姉妹校提携
にいたった。心から祝意を表したい。
日彰館高校ではすぐホームページに「姉妹校協定締結式」の式次第を掲載するととも
に、苗栗高級中学(高校に相当)の概要を紹介。また「本校と台湾の関係」と題した下記
の一文を掲載している。中央通信社の記事とともに紹介したい。
≪私学時代の明治38年(1905年)に本校を卒業された大先輩・磯永吉先生は、札幌農学校
(後の北海道大学)農学部に学ばれた後、明治45年(1912年)3月に,台湾総督府農事試験
場技師として台北に赴任された。磯先生はそこで研究に没頭し、当時の台湾の食料事情を
劇的に好転させる「蓬莱米」の開発に成功された。その功績の偉大さは、現在も台北大学
に記念室があることからも自明である。
そのこともあり、第二次世界大戦前には、本校にも台湾出身の方が学ばれていた。当時の
ことを知る先輩によると、その人たちはいずれも皆優秀であったとのことである。その関
係で、同窓会には台湾支部がある。
なお、テニスコート横にある石碑「学勲碑」は、昭和38年(1963年)に同窓会により,磯
先生の業績を称えて建立されたものである。≫
◆広島県立日彰館高校
〒729-4211 広島県三次市吉舎町吉舎293-2
Tel:0824-43-3135 Fax:0824-43-3779
E-mail:nitsushokan-h@hiroshima-c.ed.jp
ホームページ:http://www.nitsushokan-h.hiroshima-c.ed.jp/
台湾・苗栗高校、広島県立日彰館高校と姉妹校提携
【中央通信社:2013年9月27日】
http://japan.cna.com.tw/news/asoc/201309270001.aspx
(台北 27日 中央社)国立苗栗高校(苗栗市)と広島県立日彰館高校が26日、姉妹校提
携を結び、教育や文化など広い分野での交流強化をめざすこととなった。
同日の式典では、両校の歴史や特色、建学の精神が紹介されたほか、苗栗高校の生徒ら
による台湾先住民の「迎賓舞」や日本の扇子踊りも披露され、会場を大いに盛り上げた。
苗栗高校の王先念校長(=写真左)は挨拶で日彰館高校は生徒数が200人余りと小規模だ
が119年の歴史を持ち、日本統治時代、台湾米の品種改良に取り組んだ日本人農学者、磯永
吉も卒業生の1人だと紹介、今回の姉妹校提携をきっかけとして歴史と伝統のある両校が互
いに学び合うことに期待を示した。
日彰館高校の乙村拡校長(=写真右)は苗栗高校との姉妹提携を互いの教育力向上や台
湾との交流拡大、国際的視野を持つ人材の育成につなげたいと意気込みを語った。
苗栗高校は日本時代の1941(昭和16)年、「苗栗家政女学校」として設立されたが、戦
後は男女共学となった。国際交流に積極的で近年は日本への教育旅行を毎年のように実施
している。同校出身者の有名人には大手企業グループ「遠雄集団」の趙藤雄会長やバラエ
ティ番組の人気司会者、胡瓜(フーグワ)らがいる。
(編集:羅友辰)