日本李登輝友の会が推進している台湾正名運動の一環として、住民票問題があります。
台湾からの転入・台湾への転出の際、住民基本台帳(住民票)の表記を「中華人民共和
国台湾省」や「中国(台湾)」から「台湾」への改正を進める活動です。
その援軍が、東京都総務局行政部が5月30日に都下の全区市町村の住民基本台帳事務
主管課長宛に通達した「住民基本台帳事務に関する質疑応答について」です。
詳細は昨日の本誌で記しましたが、この問題に関して昨日発行のメルマガ「台湾の声」
で掲載された「読者反響」によれば、杉並区や日野市では東京都の5月30日通達を受け、
すでに「台湾」に改正されているそうです。
この住民票問題は3年前の平成17年(2005年)夏、杉並区に発していたことでもあり、
その杉並区の住民票が「台湾」表記になっていたとは嬉しい限りです。
ここでは、メルマガ「台湾の声」に掲載された本会の猪鼻嘉行監事の投稿をご紹介し
ます。
埼玉県川越市に住む猪鼻氏が市役所で対応した職員に「『自分は台湾人であって、中
国人ではない。』と思っている人間を、日本側で勝手に『中国人』にしてしまうのは、
個人の尊厳を無視していることになりませんか」と問うと、なんと「私もそう思います。
今、入国管理法を見直すという話が伝わって来ています。是非、皆さんで大きな声を上
げて戴いて、国を動かしていただきたいと思います」と答えたというのです。
つきましては、本会会員ならびに本誌読者の皆様には、自分の住むところの役所で、
台湾に関する住民票の表記がどうなっているのかをぜひ確認していただきたいのです。
そして、それを日本李登輝友の会事務局や本誌までご連絡いただきますようお願いしま
す。
また、もし「中華人民共和国台湾省」や「中国(台湾)」となっていれば、この9月
議会に「陳情」や「請願」をすることで、「台湾」への改正を求めていただければ、そ
れに越したことはありません。
猪鼻氏も「全国的な大きな声にして国を正しく動かしましょう」と提案しているよう
に、改正の声を挙げなければ動くものも動きません。皆様のご協力をよろしくお願いい
たします。
(メルマガ「日台共栄」編集長 柚原 正敬)
【9月12日 メルマガ「台湾の声」】http://www.emaga.com/info/3407.html
川越市役所の外国人登録課の対応
日本李登輝友の会 監事 猪鼻嘉行
私が台湾人の妻の外国人登録内容証明書を川越市役所に取りに行ったときの川越市役
所職員(以下、「職員」とする。)の対応についてご報告致します。
私:「妻は中国人ではなく、台湾人ですが国籍欄が『中国』になっていますね。」
職員A:「外国人登録法だったかの法律で、台湾の方は国籍を中国とすることになって
いるのだったと思いますが、そう取扱うことになっています。」
私:「その法律の条文を教えていただけますか。何という法律の何条ですか。」
職員A:「ちょっとお待ち下さい。担当の詳しい者に替わります。」
職員B:「台湾の方の国籍ですか。この別表に、この国の国籍記載はこのようにすると
詳しく定められているのですが、台湾については明示されていませんね。法務省によ
る取扱いということになりますね。」
私:「そうですか。明文の規定はないのですか。」
職員B:「私も担当になって3年目ですので、法務省が何故そのような取り扱いにして
いるか定かではないのですが、明文の規定がないことは今気がつきました。何人もの
台湾の方が国籍欄の記載を台湾にして欲しいとおっしゃっていることは存じあげてい
ます。しかし、市役所レベルではどうにもならないこととご了解いただけませんか。」
私:「でも、『自分は台湾人であって、中国人ではない。』と思っている人間を、日本
側で勝手に『中国人』にしてしまうのは、個人の尊厳を無視していることになりませ
んか。」
職員B:「私もそう思います。今、入国管理法を見直すという話が伝わって来ています。
是非、皆さんで大きな声を上げて戴いて、国を動かしていただきたいと思います。」
私:「なるほど。貴方は個人的には今の取り扱いは変だと思っていらっしゃるというこ
とですか。」
職員B:「そうです。ただ、市役所職員という地方公務員の立場では、お国の取扱いに
は従うことしかできないということは、ご理解いただけませんか。」
私:「分りました。今日のところはこれで失礼します。」
概略以上のような遣り取りでした。
是非、全国的な大きな声にして国を正しく動かしましょう。日本は民主主義の国の筈
です。台湾人自らの声と、多くの日本人(有権者)の協力が必要です。