『日台共栄』6月号早読み−圧巻は李登輝前総統の講義「私は私でない私」

許世楷代表の「台湾の現状と日台関係の展望」も掲載

 前号でお知らせしましたように、日本李登輝友の会が隔月で刊行している機関
誌『日台共栄』6月号(第7号)は6月1日に発送予定です。主な論考と目次を
ご紹介します。
 
■李 登輝●私は私でない私−「新時代の台湾人」と「これからの日本人」序論
 この6月号の圧巻はなんといっても、李登輝前総統の講話「私は私でない私」。
これは、本年3月12日から16日に行った第2回台湾李登輝学校研修団の折、始業
式でうかがった講話を8ページにわたって収録したものです。
 この講話には「哲人政治家」と評される李登輝前総統の真髄が余すところなく
表れています。現在の台湾と日本は、夏目漱石が指摘した「則天去私」へという
変化の過程に入りつつあるとして、「皆さんに理解していただきたいのは、則私
去天から則天去私への転換です。台湾は何ぞや、日本は何ぞや。アイデンティテ
ィを認めた上で、我々が社会にあって必要とされるものは何か、という問題です
。西田先生は誠をもってあてています。我々は『私でない』に何を置くのか」と
迫ります。
 中国の本質を分析し、台湾と日本がなぜ手を取り合わなければならないのか、
具体的に話される中で、「私とは何ぞや」がもっとも大事なポイントであること
を懇切に説明されています。
■許 世楷●台湾の現状と日台関係の展望
 4月3日の本会総会における記念講演は台北駐日経済文化代表処の許世楷代表
による標記の講題でしたが、この講演を収録掲載しています。
 許代表は台湾、中国、日本、アメリカの関係に触れ、この関係に大きな変化が
出ていることを指摘していますが、これは注目すべきポイントです。
「従来の台湾と中国の対立、それで台湾が日本やアメリカに救援を求めるという
図式が変わってきます。即ち中国と日本、中国とアメリカの対立になる。主たる
当事者が台湾で、日本やアメリカが助けるという状況ではなく、日本もアメリカ
も対中国では当事者という関係で、この三国は運命共同体になってきたのです」

■下記に6月号の目次を紹介いたします。『日台共栄』は会員(普通会員以上)
を対象に発行していますが、購読を希望される方はぜひご入会ください。入会の
ご案内は本会のホームページをご覧下さい。
http://www.ritouki.jp/
■なお、これまで『日台共栄』の編集は、柚原、永山、片木、早川、古市の5人
で担当してまいりましたが、早川、古市が台湾に留学したため、この6月号から
新たに多田、松下の2人が加入しました。
 日台関係の専門誌として徐々に浸透している機関誌『日台共栄』ですが、読
者(会員)あっての本誌ですので、皆様からの投稿やご意見をお待ちしています。
                 (機関誌『日台共栄』編集長 柚原正敬)


日台共栄 第7号(6月号)目次

台湾と私(7) 恩情を噛み締めて姉妹都市交流●北林孝市
私は私でない私−「新時代の台湾人」と「これからの日本人」序論●李 登輝 
台湾の現状と日台関係の展望●許 世楷 
台連訪日団の靖国神社参拝●永山英樹
第三回総会報告−日台関係の深化を目指し台湾指示世論の盛り上げを●本誌編集部
愛知万博に出品する林世宝氏に使用済みのペンを送ろう!!●本誌編集部
イベント・レポート−3月26日・4月6日・4月9日
知られざる「台湾の靖国神社」南天山済化宮●片木裕一
日台交流日録(6)
支部だより 福岡・山梨・新潟
編集部だより

表紙2 第三回総会:李登輝前総統祝辞
表紙3 日台共栄写真館:4月6日 台湾建国烈士・鄭南榕先生を偲ぶ集い
表紙4 日本李登輝友の会役員一覧



投稿日

カテゴリー:

投稿者: