夕刊フジが本会主催「日台共栄の夕べ」の高市早苗講演を詳報

夕刊フジが本会主催「日台共栄の夕べ」の高市早苗講演を詳報

 夕刊フジが12月19日に福岡で行われた安倍晋三・元首相と、高市早苗・自民党政調会長が本会主催の「日台共栄の夕べ」で講演した内容を詳しく報じている。下記にその全文をご紹介したい。

—————————————————————————————–台湾有事に「厳重警戒」 安倍元首相・高市氏が岸田政権に檄 「日本有事」に直結する認識共有 識者「本来なら日本政府が発信すべき」【夕刊フジ(zakzak):2021年12月20日】https://www.zakzak.co.jp/article/20211220-MACJIBIN6JKQPE6SM4ESSR4I64/

 安倍晋三元首相と、自民党の高市早苗政調会長が「台湾有事」への厳重警戒を呼びかけた。福岡と東京でそれぞれ講演を行い、中国の軍事的覇権拡大が進むなか、「日本有事」に直結しかねない「台湾有事」が勃発する危険性と対応策を指摘したのだ。

 米上院は先週、台湾海峡と地域の平和と安定を見据えて、ジョー・バイデン政権に米海軍主催の「環太平洋合同演習(リムパック)」に台湾を招待するよう勧奨した。欧米の国会議員団らも次々と台湾を訪問している。「安倍─高市ライン」による発信を受け、岸田文雄政権は「今そこにある危機」に具体的に対処するのか。

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「(中国は)巨大化した軍事力を背景に、南シナ海や尖閣諸島(沖縄県石垣市)に対して一方的な現状変更の試みを行っている。台湾への野心も隠さず、軍事的な威圧を高めている」「中国が台湾に侵攻すれば、日本の『存立危機事態』に発展する可能性がある。大変なことになるということをあらかじめ明確に示しておく必要がある」

 安倍氏は19日、福岡市内のホテルで講演し、こう語った。

 今月初め、台湾の研究機関が主催するイベントでのオンライン講演でも、安倍氏は「『台湾有事』は『日本有事』だ。すなわち『日米同盟の有事』でもある。この認識を習近平国家主席は断じて見誤るべきではない」と指摘するなど、台湾について積極的な発言を行っている。

 中国外交部は「台湾問題で公然とでたらめを言った!」などと脊髄反射的に批判したが、安倍氏は「一国会議員に注目してもらい大変光栄だ」と悠然と語り、格の違いを見せつけた。

 「台湾有事」への危機感は、高市氏も示した。

 高市氏は19日、都内で開かれた日本と台湾の交流を図る民間団体「日本李登輝友の会」の会合で講演し、「個人的な見解」と断ったうえで、「平和的な解決を促すためには外交的な働きかけだけでは不十分。中国に対して、『力による一方的な現状変更は不可能だ』としっかり認識させることが重要だ」と語り、多国間の協力体制を構築すべきだと訴えた。

 さらに、日台関係について、「台湾と秘匿可能な通信連絡やリアルタイムで情報を共有する手段がないのがとても残念だ」と語り、日台のホットラインの開設や、台湾海峡での海難事故を想定した海上事故防止協定などの締結を模索すべきだと強調した。

 「台湾有事」が発生した場合については、「どのように邦人を保護するのか。非戦闘員の退避をどう行うのか。日台間で早く協議しておかなければならない内容だ」と語った。

 中国共産党機関紙、人民日報系の「環球時報」(英語電子版)は15日、人民解放軍が海南島周辺で、水陸両用の着陸任務と想定される訓練を実施したと報じた。台湾の防空識別圏(ADIZ)には、連日のように中国軍の戦闘機などが進入しており、AFPは1日、3カ月連続で100機を超えたと報じている。

 中国情勢に詳しい評論家の石平氏はまず、「安倍、高市両氏は、軍事的圧力を止めない中国に警告している。そのうえで、日本国民に対しても『日本有事まであり得る』と警鐘を鳴らしているのだろう」と語った。

 米上院は15日、2022会計年度の国防権限法案を賛成多数で可決し、「環太平洋合同演習(リムパック)」に台湾を招待するようバイデン政権に求める文言を明記した。

 台湾には最近、米国やフランス、バルト3国(リトアニア、エストニア、ラトビア)などの国会議員団が相次いで訪問して、蔡英文総統と会談を行っている。

 岸田首相も9月の自民党総裁選の政策パンフレットで、「民主主義を守り抜く覚悟」として、以下のように記している。

《権威主義的体制が拡大する中で、台湾海峡の安定・香港の民主主義・ウイグルの人権問題などに毅然と対応。日米同盟を基軸に民主主義、法の支配、人権等の普遍的価値を守り抜き、国際秩序の安定に貢献していく》

 素晴らしい決意だ。

 ただ、米国や英国などが、中国当局による新疆ウイグル自治区での人権弾圧を受けて、北京冬季五輪に政府代表を派遣しない「外交的ボイコット」を表明するなか、岸田政権は決断を先送りしている。

 「親中派」である林芳正外相は、19日に出演したNHKの番組で、外交的ボイコットについて、「人権の状況も含めて判断していくことになろうかと思う」と発言した。「人権の状況も含めて」とは、「人権」は付け足しという意味なのか?

 前出の石平氏は「欧米諸国が危機感を募らせるなか、岸田政権は曖昧な態度をとり続けており、『親中政権』だと疑われかねない。安倍、高市両氏の発言も、本来は日本政府が発信すべきことであり、両氏には、いらだちもあるのではないか。このままでは、安倍、菅両政権で積み上げてきた、自由主義陣営の対中包囲網に隙間が生じる可能性もある」と指摘した。

※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。

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