【台風災害】台湾の外交部が海外からの救援物資や救助隊の派遣を断るよう指示

【台風災害】台湾の外交部が海外からの救援物資や救助隊の派遣を断るよう指示
馬英九総統が「我々はもっと素早くできた。申し訳ない」と謝罪

 神は細部に宿り、緊急時に本性は現れる。これまで台湾の台風8号(モーラコット台風)
による台湾の被害状況をお伝えしてきたが、信じがたいことが台湾内部で起こっていた。
なんと外交部(外務省)が海外駐在機関に「救援物資や救助隊の派遣は遠回しに断るよう
に」と公文書で指示していたというのだ。

 馬英九総統は被災地で「海外からの救援を断ったことは一度もない」と断言していた。
しかしこの発言もウソだったことになる。

 軍の投入の遅さ、国家安全会議の招集も台風上陸の1週間後など、初動の遅れはもはや
救命・救助活動にとっては致命的といってよい。その上さらに海外からの援助を断ってい
たことが判明した。そのような状況でも、馬総統は「我々はもっと素早くできた。申し訳
ない」と謝罪しつつ、その口で「いくつかの制約と困難もあった」と、責任転嫁の弁解だ
けは忘れないのだから、あいた口がふさがらない。

 さらに驚いたのは、このような何百名という人命が危機的状況にある台湾で、「中台関
係のさらなる改善に向けた信頼醸成の一環」として、15日にアモイから金門島まで泳ぐ遠
泳大会が開かれたことだ。こんな大会は総統の権限で中止すべきだった。

 これは「救える命を救わなかった」政権の危機管理能力の欠如や行政の判断ミスなどと
いう批判ではすまないだろう。馬政権の台湾人軽視による、台風災害を利用した台湾人虐
殺と言っても過言ではないだろう。馬英九政権の本性を見た。

 とはいえ、窮状にある台湾人の命を救う手立ては台湾にある。手を拱いて見ているだけ
の立場は苛立たしい。せめて義援金をお送りして何らかの役に立ちたい。義援金は台湾政
府でも台湾駐日代表処でもなく、被災地に直接お送りする予定だ。

 なお、台湾の片倉佳史氏からの15日の連絡によると、NHK「JAPANデビュー」問
題で取材を受けた屏東県牡丹郷のクスクス村(高士村)は、停電・停水・交通遮断には遭
っているものの、許進貴さんや高許月妹さん、通訳をつとめたパラルロンシン(陳清福)
さんなどはとりあえず無事だそうだ。ただ、となりの中部落(チャパチツ)は危険で、大
規模な土砂崩れが起き、すべての住民は小学校に避難しているとのこと。また現在、道路
は満州方面、四重渓温泉方面ともに寸断されており、実質的に陸の孤島状態となっている
そうで、郷長の話では、物資の輸送はなんとかなっているという。一刻も早い復旧を祈る
ばかりだ。                              (編集部)


外交部が海外からの援助断る通達で謝罪
【8月14日 台湾国際放送ニュース】

 台風8号が台湾にもたらした深刻な被害に対し、馬英九・総統は外国からの援助を「一
度も断ったことはない」と述べているが、一部メディアは、外交部が海外駐在機関に公文
書で、外国からの援助は断るよう指示したのは確かだと伝えている。

 総統府の王郁!)・スポークスマンは14日、「外交部がこのような公文書を出したことは、
馬英九・総統も劉兆玄・行政院長も知らなかった。この件については外交部に説明しても
らう必要があり、今後批判的検討が必要だ」と述べた。

 一方、外交部の夏立言・次長は14日、この件について「我々は技術的なミスをした。
『暫時』必要ないと書くべきだったところを、『暫時』の部分を書かなかったのは我々の
ミスだ。このことで社会的な印象を悪くしたことを国民に謝罪する。また、行政院に対し
ても報告し、いかなる処分も受けるつもりだ」と謝罪した。

 与党国民党の立法委員からは、行政院長の監督不行き届きで、関係者は辞任すべきだと
の声が上がり、また最大野党民進党の立法委員は、外交部長の引責辞任を要求している。


400人生き埋めの村で追悼 台湾・台風災害から一週間
【8月16日 asahi.com】
http://www.asahi.com/international/update/0815/TKY200908150219.html

 【小林村(高雄県甲仙郷)=野嶋剛】台風8号による台湾の水害発生から1週間が過ぎた。
土石流で村が壊滅し、400人近くが生き埋めになった小林村には15日、初七日の追悼に遺
族らが訪れ、足元に眠る人々の冥福を祈った。一方、馬英九政権が海外援助を拒む公電を
在外機関に発令した事実が発覚するなど、災害対応のまずさに民衆の不満が高まっている。

 小林村と約15キロ離れた甲仙郷の町を結ぶ道は、あちこちで陥没や樹木倒壊が起きてい
る。車と徒歩で2時間以上かかるが、朝から多くの遺族が訪れた。

 7日からの豪雨で8日早朝、土石流は小林村の背後の山が崩壊して起きた。土砂は村全体
を覆い、600〜700人が暮らした村は石と倒木だけが残った。8日は台湾の「父親の日」に
あたるため、普段は外地にいる人も村に戻り、被害を拡大させた。

 息子や孫、親族計15人を一瞬に失った林宝芬さん(40)は「なぜこんなことが起きるの
か誰か教えて。私も一緒に死なせて」と大声で叫んだ。妹夫婦を亡くした劉麗霞さん(50)
は「7日に妹から『雨がひどくて怖い』と電話がかかってきた。8日に避難すると言ってい
たのに」と村のあった場所に泣き崩れた。

 「静かに眠ってほしい」という遺族の強い希望で土砂は掘り起こさず、祈念碑を建てる。

 15日時点で死者は123人、行方不明は54人。農業損害額も120億台湾ドル(約350億円)
を超えた。15日の地元紙朝刊には「指導者を選び損ねた代価」「無能政府」など政権批判
が並び、不満の矛先は馬政権に向く。

 海外の支援を歓迎するとしてきた馬総統の発言と食い違う形で、外交部(外務省)が各
地の在外機関に「救援物資や救助隊の派遣は遠回しに断るように」と指示した公電の存在
が判明。馬総統は15日に被災地で「我々はもっと良く、もっと素早くできた。申し訳ない」
と謝罪したが、各地で民衆の怒声を浴びた。

 馬政権は同日までに、災害対応の総責任を負う「中央災害対応センター」のトップを更
迭し、毛治国・交通部長(交通相)を充てるなど態勢立て直しに躍起だ。

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