本年6月、富山空港に植物検疫施設が開設され、6月7日に完成記念セレモニーが行われた後、その第一号に台湾産マンゴーが運び込まれたという。
地元紙の北國新聞は、これまでは羽田空港で検疫を受け、富山市内の冷蔵倉庫に運ぶまでに空港内で一日保管する必要があったが「富山空港を使うことで検疫を受けた当日に倉庫に運ぶことができる。同社はブドウやライチ、ポンカンなどの輸入も検討している」と伝えている。いままで以上に鮮度のよいマンゴーやライチが食べられるようになる。
実は本会は毎年、桜の苗木を台湾に寄贈しているが、木の根を食い荒らしてしまう線虫などの病害虫の侵入や侵出を防止するため、必ず空港で植物検疫を受けている。もちろん、台湾の空港でも受ける。
今年は例年よりかなり遅くなったが、本会は台日文化経済協会に河津桜の苗木200本を寄贈するため、4月24日に成田空港で植物検疫を受けてパスし、その日のうちに空輸。台湾桃園国際空港での検疫もパスし、台中市内の仮植え所に搬送。苗木はすくすくと育っている。
今後は富山空港からも桜の苗木を台湾に送ることもできるようになるため、日台の交流がさらに深まる可能性を広げる富山空港の植物検疫施設開設だ。
—————————————————————————————–富山空港、検疫始まる 台湾からマンゴー300キロ輸入【北國新聞:2019年7月8日】https://www.hokkoku.co.jp/subpage/T20190708201.htm
富山空港で7日、6月に開設された検疫施設の完成記念セレモニーが行われ、農林水産省や富山県、富山空港協議会の関係者ら約30人が出席し、富山と台湾の経済交流の活性化に期待を込めた。空港には早速、台湾産マンゴーが運び込まれ、農水省の担当者が検疫施設で安全性を確かめた。
検疫施設は害虫や病気の原因となる菌の飛散を防ぐ建物で、広さ9・9平方メートルで総工費は約180万円で県が半額を補助した。検疫施設がある地方空港は珍しく、今後は台湾などから果物や野菜を輸入するだけでなく、県産食材の輸出にも活用する。
7日は富山―台北便でマンゴー300キロが空輸された。農水省名古屋植物防疫所伏木富山支所の植物防疫官2人が15キロ分をサンプルとして検疫施設に運び、害虫やカビの付着が無いかを目視で確かめた。
マンゴーを輸入したR&Tグループ(富山市)によると、従来利用して来た羽田空港では、検疫を受けて富山市内の冷蔵倉庫に運ぶまでに空港内で一日保管する必要があった。富山空港を使うことで検疫を受けた当日に倉庫に運ぶことができる。同社はブドウやライチ、ポンカンなどの輸入も検討している。
式典では富山空港ターミナルビル社長の山崎康至副知事と、県日台親善協会長の中川忠昭県議会議長があいさつした。