侵攻を開始した日です。
ソ連軍は無法侵攻に加えて、満洲や樺太で民間人に対して想像を絶するような暴虐行為を働きま
した。我が国の将兵、民間人が推定100万人、シベリアに抑留され、そのうち40万人が死亡したと
見られます。
毎年、この時期になると新聞などでは、原爆投下のことばかりが話題になり、原爆投下によるよ
りも何倍も上回る犠牲者が生じたソ連軍の暴虐行為に言及されることはあまりありません。
左翼が多い学者や、マスコミ関係者は、ソ連軍の満洲での暴虐行為やシベリア抑留にあまり触れ
ようとしません。現在も多くの人がこれらを決して忘却していないのは、今のところは昭和20年代
当時からの記憶が口伝えなどで維持されていることや、満洲から命からがら脱出した人や、シベリ
アからの帰還兵が書物や手記を通じて語り継いできたことによるという側面が大きいと思います。
戦記や一般向けの歴史本の中で触れられることもよくあります。当事者の人数が多いことから、日
常生活の中で直接話を聞く機会のあった人もいると思います。
しかし、終戦から70年もの歳月が経過しました。戦前、戦中世代の人も今では、80代以上に達
し、次第に少なくなっていっています。
ソ連軍が侵攻した満洲、樺太、千島列島、そして多くの日本人が抑留されたシベリアでの、悲惨
な事態、あまりに無念な事態を、今後も決しては忘れてはなりません。ロシアの国家体質や危険性
は、現在も嘗てとあまり変わっていないと思います。
千島列島と南樺太は、現在もロシア軍の不法占拠下にあります。千島列島と南樺太が我が国固有
の国土であることに疑いの余地は全くありません。嘗て、我が国は、国力の弱さや、幕府の失態に
より北樺太を失ってしまいました。北樺太は何ともなりませんが、もうこれ以上国土を失うことは
あってはなりません。ポーツマス講和条約締結当時の国境線を変更することは認められません。
ロシアに対して返還を要求する土地は、北方四島だけでなく、千島列島全体と南樺太です。先祖
から受け継いできた国土を保全することは、現在の国民に課せられた責務です。千島列島と南樺太
は必ず取り戻さねばなりません。
(下津井よいとこ)
◇ ◇ ◇
よく知られているように、「蛍の光」の4番の歌詞には千島列島も台湾も出ていました。台湾が
日清戦争で清国から割譲されて以降は「千島の奥も 台湾も 八洲の内の 守りなり」となり、日露
戦争後は「台湾の果ても 樺太も 八洲の内の 守りなり」となりました。
台湾はサンフランシスコ講和条約で放棄しましたが、千島列島と南樺太はソ連による無法占領で
す。北方四島はもともと日本の固有の領土です。ここも国際法を無視したソ連に占領されてしまい
ました。
(編集部)