が離任したものの、パナマ政府が次期大使は未定と発表したからだそうだ。
パナマは近年、パナマ運河の通航量で米国に次ぐ第2位の中国と距離を縮めている。日本の外務
省も「パナマは、台湾と外交関係を維持しつつも、中国との経済関係を発展させている。中国、パ
ナマ双方に通商事務所あり」と説明している。
パナマをはじめ、台湾と国交を持つ中南米の5か国以上が馬英九政権時代に中国と国交を結びた
いと申し入れたが、中国側が台湾との関係悪化を懸念して断ったという。
昨年12月、西アフリカのサントメ・プリンシペ民主共和国が台湾と断交したとき、本誌は「21ヵ
国との国交がすべて途切れたら、中華民国は消滅する。残るのは、台湾という領土とそこに住む台
湾の人々だ。残り21ヵ国との国交が断たれたときこそ、本当の台湾に生まれ変わる」と書いたが、
その考えに変わりはない。
現在、台湾(中華民国)が国交をもっているのは下記の21ヵ国(外務省HPより)。
・大洋州(6か国)
ツバル,ソロモン諸島,マーシャル諸島共和国,パラオ共和国,キリバス共和国,ナウル共和国
・欧州(1か国)
バチカン
・中南米・カリブ(12か国)
パナマ,ドミニカ共和国,グアテマラ,エルサルバドル,パラグアイ,ホンジュラス,ハイチ,
ベリーズ,セントビンセント,セントクリストファー・ネーヴィス,ニカラグア,セントルシア
・アフリカ(2か国)
スワジランド,ブルキナファソ
台湾にまた断交危機か、パナマ大使が帰国、後任なし―中国メディア
【Record China:2017年4月15日】
2017年4月13日、海外網は記事「駐台湾パナマ大使が離任、次期大使は未定=大使空白に断交と
の予測も」を掲載した。
パナマのフアン・カルロス・バレーラ・ロドリゲス大統領が12日発表した。後任は発表されてい
ない。蔡英文政権誕生後に中国は外交攻勢を強めており、昨年12月には西アフリカのサントメ・プ
リンシペ民主共和国が台湾と断交、中国と国交を結んだ。パナマも後に続く可能性が取り沙汰され
ている。
蔡英文総統は昨年6月、中南米を歴訪した。資金援助で国交を獲得するバラマキ外交を脱却し現
実的な課題に向き合う着実外交を掲げたが、経済力と国際的影響力で圧倒する中国を前に苦戦を強
いられている。(翻訳・編集/増田聡太郎)