李登輝学校日本校友会理事長 片木 裕一
第9回李登輝学校研修団は41人参加で23日〜26日に催行、無事終了しました。従来と
は講師の顔ぶれやメニューをかなり変えましたので、2回以上参加されている方にも新
鮮だったのではないか、と思います。
しかし、何といっても驚かされたのは、李清興さんの急逝でした。
既にいろいろな形でご存じかもしれませんが、李清興さんは第2回研修団から野外研
修の案内や通訳、ときには講師となり研修団に寄与していただいただけでなく、他のツ
アーでもお世話になった方も多数おられることと思います。片木自身恐らく2ヶ月に1度
はお会いしており、「レストラン・リー(=ご自宅)」に何度もお邪魔しました。
既に「関係者」を遥かに越え、友人であり台湾の兄貴であり、ときには父親のような
存在だっただけに、言葉も出ませんでした。
以下、お伝えすべきか悩みましたが、やはり知っていただきたいと思い、ここ半年の
経緯を掲載いたします。
昨年11月末からの第8回研修団でも野外研修の案内をしていただいたのですが、声が
あまり出ない。「先月ぐらいから風邪をこじらせたのか、熱も出たりして……」と、研
修の後半は欠席、病院へ。それでも「直ったら、今年の『日台共栄の夕べ』に行くつも
り」とのことでした。
ところが、12月中旬から全く声が出なくなり、さらに1月末には食事もできなくなり
入院。2月初め咽頭癌であることが判明、以降、抗癌剤や放射線治療に入りました。
4月にお会いしたときには、「ようやく喉のリハビリに入ったよ、皆さんの応援があ
るから、絶対に負けない」(筆談)、さらに5月には明らかに好転の兆しが出てきたと
聞いていただけに、25日朝、訃報を聞いたときには信じられない思いでした。そもそも
26日の李登輝先生の講義には出席する予定で、名札も用意していたのですが……。享年
60歳、合掌
しかし、お墓の前で泣いていても始まりません。
李清興さんのおかげで私達は台湾をより知ることができたのです。どんな形であれ、
日台関係の促進に努力することが李清興さんへの恩返しになると思いますので、今後と
もよろしくお願い申しあげます。
(5月27日「校友会ネット通信」より)