外登証問題が解決した。
改正入管法とは「出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国
籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する等の法律案」のことで、
これは従来の「外国人登録証」(外登証)を廃止し、新たに「在留カード」を交付するの
が主な内容。
主な報道を見る限り、私どもが解決をめざしていた外登証問題について触れている記事
はないようだが、「在留カード」は国籍欄を改め、「国籍または日本政府が認める旅券を
発行している地域」を記載する欄に変えられる。つまり、日本は「政令で定める地域の権
限のある機関の発行した文書」として台湾政府発行の旅券を認めているので、台湾人は
「台湾」と表記できるようになるのである。
外登証問題の解決は「台湾正名運動」として、日本李登輝友の会が設立される1年前の
2001年(平成13年)6月、当時、在日台湾同郷会会長だった本会常務理事の林建良氏の提
唱によって始まった。以来、多くの方々がこの問題の解決のためにご尽力いただいた。昨
年11月からの署名活動には2万人にも及ぶ人々が賛同していただいている。
この場を借りて、これまでご支援ご協力いただいた方々に深く御礼を申し上げます。あ
りがとうございました。
平成21年(2009年)7月9日
日本李登輝友の会・台湾正名推進本部
改正入管法が成立 在留カード交付、3年以内に施行
【7月8日 asahi.com】
http://www.asahi.com/politics/update/0708/TKY200907080106.html
3カ月を超えて日本に滞在する外国人を対象に新たな在留管理制度を導入する改正出入
国管理法などの関連法が8日の参院本会議で可決、成立した。従来の「外国人登録証」
(外登証)を廃止し、新たに「在留カード」を交付するのが主な内容で、日本の在留制度
の大きな転換点となる。新制度は3年以内に施行される。
外登証を持つ外国人は08年末に約221万7千人で過去最多を更新した。在留管理を厳格化
して不法滞在者を減らしつつ、外国人の利便性も高めるのが改正の狙い。
外登証は不法滞在者でも取得できたが、今後は適法な滞在者に在留カードを交付し、住
民基本台帳にも登載する。住所変更などは自治体を通じて法務省も継続的に管理。職場や
学校に対し、受け入れた外国人の情報を国に提供する努力義務を課している。
一方で、適法な滞在者の在留期間は上限を3年から5年に延長。1年以内の再入国は原
則として許可を不要とするなど利便性も高める。
今後は国内に約13万人とみられる不法滞在者の扱いが課題になる。新制度の対象外とな
るため、「地下に潜り、犯罪に走る恐れがある」との懸念がある。法務省は「在留を認め
るべき外国人は受け入れる」として、在留特別許可のガイドラインを見直して自主的な出
頭を促す方針だ。
約42万人いる在日韓国・朝鮮人らには別途、「特別永住者証明書」が交付される。国会
審議の過程で、歴史的な経緯に配慮し、常に証明書を携帯する義務は課さないよう当初案
が修正された。
低賃金労働の温床との批判があった「研修・技能実習制度」の改正も盛り込まれている。
「技能実習」という在留資格を新設し、1年目から最低賃金法や労働基準法を適用する。
この改正については1年以内に施行される。 (延与光貞)