8月9日(日)、外登証問題の完全解決を祝う祝賀会を開催

7月9日発行の本誌第1082号で「昨日(7月8日)の国会で『改正入管法』が成立したこ
とで、ついに私どもの悲願だった外登証問題が解決した」ことを報告した。

 その際、「主な報道を見る限り、私どもが解決をめざしていた外登証問題について触れ
ている記事はないようだ」とも書いたが、やはり日本のメディアでこれについて触れた記
事はなかった。

 しかし、9日付の台湾紙「自由時報」がいち早く「在日台湾人が中国国籍として登録さ
れるようなことはこれからはなくなる」と、昨年12月の新宿での署名活動の写真とともに
報道した。続いて10日付の「中国時報」も報じた。それを20日付の「琉球新報」が邦訳を
掲載したのでご紹介したい。

 ただし、この記事では昨年11月に署名活動を始めたのは「在日台湾系華僑の団体」とな
っているが、これははばかりながら日本李登輝友の会が始めたものであり、在日台湾同郷
会や在日台湾婦女会などに多大なご協力をいただいたというのが事実だ。またこの邦訳で
は、なぜか原文にある「2001年、在日台湾同郷会会長だった林建良氏の提唱によって始ま
った」という箇所が翻訳されていない。

 ちなみに、なぜ日本に滞在する台湾出身者の国籍欄が「中国」から「台湾」になるのか
というと、7月法案が成立した改正入管法、すなわち「出入国管理及び難民認定法及び日
本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部
を改正する等の法律案」の第19条の4は「国籍の属する国又は第2条第5号ロに規定する地
域」が在留カード記載事項とすると定めていて、「国」ではない台湾が該当するのは「第
2条第5号ロに規定する地域」に該当する。

 では、「第2条第5号ロに規定する地域」とはどこかと言えば、それは「政令で定める地
域」であり、それは「台湾ならびヨルダン川西岸、ガザ地区」を指す。つまり、日本はこ
の地域からの入国を認める、すなわちこの地域で発行する旅券を認めていることから、こ
の法改正によって、晴れて在日台湾人の国籍は「台湾」となるのである。したがって、外
登証問題はここに完全なる解決をみたということだ。

 そこで、日本李登輝友の会は来る8月9日(日)午後、文京区民センターにおいて、外登
証問題の完全解決を祝う祝賀会を開催する。詳細は追ってご案内したい。   (編集部)


【中国時報】日本の外国人登録 「台湾」記載可能に
【7月20日 琉球新報】
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-147376-storytopic-1.html

 外国人登録カードの国籍欄の記入方法を改正する「出入国法改正案」が8日、日本の国
会を通過し、台湾出身の日本居住者の国籍欄に「台湾」と記載することができるようにな
った。これまでは、一律に「中国」と記載されていたため、在日台湾人などから、改正を
求める声が出ていた。

 外国人登録カードに記載されているのは、氏名、性別、生年月日と国籍。改正案では、
国籍欄に「国家名もしくは政府が承認するパスポートを発行している地域の名称」を記入
することが可能となった。

 名称の改正については、陳水扁政権のころから、日本政府に要請されており、在日台湾
系華僑の団体も昨年11月から、署名運動を開始。2万人の署名が集まっていた。

 今回の改正案の成立は、過去10年近くにわたる請願運動と馬英九政権転換後の日台間の
関係改善の成果ともみられている。



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