関係団体との相互交流を推進し、修学旅行や日台留学生などの相互受け入れ、自治体や議
会などによる姉妹提携や親善交流をめざした活動の促進を図る」ことを目的としています。
そこで、本誌ではできるだけ台湾への修学旅行のニュースなどを紹介しています。先般
も尖閣諸島をめぐる中国での反日デモや暴動の影響で、福山市の銀河学院高や横浜市の白
鵬女子高校などが修学旅行の行き先を中国から台湾に変更していることや、埼玉県の早稲
田大学本庄高等学院も中国行きコースだけを中止し、台湾コースに振り向けたことなどを
紹介しました。
昨日(11月7日)、山形県東根市の県立東根(ひがしね)工業高校の2年生128人が台湾へ
修学旅行に行ったニュースを日本TV系列の山県放送が動画とともに配信しているのでご
紹介します。
初めての海外、初めての台湾への修学旅行に少し興奮気味の高校生たちの初々しくも生
き生きとした表情が新鮮な印象です。
ちなみに、東根市は山形市や天童市に隣接した山形県の中央部に位置し、サクランボの
生産量が日本一で、あの「佐藤錦」もここで生れたそうです。県内で人口が増加している
唯一の自治体で、東根工業高校は市内でたった一つの高校であり、市民からの期待も大き
いようです。
なお、台湾からのチャーター便を利用しての修学旅行は、一昨年11月、山形県鶴岡市の
県立庄内農業高校が発案して実現していて、東根工業高校もそれを踏襲したようです。
台湾へ修学旅行 高校生が地元空港から(山形県)
【山県放送:2012年11月7日】
動画:http://news24.jp/nnn/news8873122.html
台湾からの旅行客に山形の温泉や秋の味覚を楽しんでもらおうという台湾チャーター便。
そのチャーター便を利用し7日、県立東根工業高校の生徒たちが修学旅行で台湾へと出発した。
午前9時半。台湾からのチャーター便が到着。県が誘致したチャーター便には台湾から
148人の観光客が山形空港に降り立った。県の職員たちから県産のリンゴなどをプレゼント
された観光客たちはロビーでさっそく記念写真を撮っていた。
観光客の一人は「今回山形に来ることができてとても嬉しい。きれいな風景、温泉を楽
しみにしている」と語った。
一方、その折り返しの便で台湾に向うのが高校生たち。県によると、ことし8月の時点で
台湾で生産活動をしている県内企業は5社。東根工業高校では、地元東根の企業が台湾に進
出していることに加え就職する生徒の8割が地元に就職することなどから、今後の台湾での
活動を視野にこの度、修学旅行先を台湾に決めた。
板垣巌校長は「本校は東根市にある唯一の高校ということでそこをぜひ利用し、街を上
空から見たことがないというので是非見せたいということが重なって今回の企画になった」
と語った。生徒は「海外は初めて!初めて!初めて!みんなはじめてだ」「調べてみると
おいしそうな食べ物がいっぱいあるので色々見てきたい」と話した。
一方、尖閣諸島をめぐり台湾との摩擦が生じているのも事実。不安の声もあった。女子
生徒は「全然大丈夫とは言われているけど領土問題が発生したからには、何かあるんじゃ
ないかという不安はたくさんある」と話した。東根工業では「問題はない」と現地との協
議で確認。ただし、制服は着ないなどの配慮を行うことにした。
板垣校長は海外の文化に触れることで国際感覚をみにつけて欲しいと話す。板垣巌校長
「海外はどういう所か、食べ物や文化に触れて地元に戻った時に自分はどんなことを考え
て生きていけばいいか参考になればいい」。一行は、3泊4日の日程で故宮博物院を訪れた
り、屋台が立ち並ぶ台北最大の夜市「士林夜市」も見学するという。