の候補者は決まっていない。それにもかかわらず、台湾ではすでに2016年に行われる総統選挙の世
論調査が行われている。
中国時報は5月29日、民進党は蔡英文主席、中国国民党は朱立倫・新北市長を候補者として、20
16年の総統選挙がいま行われれたならとして世論調査の結果を発表している。なんとも気が早いも
のだ。しかし、台湾の民意がどこにあるかは分かるような結果がでてきているから驚きだ。
世論調査は旺旺中国時報民意調査センターが5月26日から27日に806名を対象に行い、朱立倫:36.6%、
蔡英文:35.5%という結果だったという。27.9%が無回答で、誤差の範囲は3.5%なので、この勝
敗の行方は分からないと報じている。
しかし、民進党が蔡英文主席ではなく、前主席の蘇貞昌だったら、朱立倫:45.8%、蘇貞昌:20.9%
で、朱立倫が勝つだろうという結果になったという。
一方、中国国民党の候補者が朱立倫ではなく、呉敦義・副総統だったらどうなるかも調査してい
て、この場合は呉敦義:15.8%、蔡英文:50.3%で、蔡英文が圧勝する結果になったという。
候補者も分からず、政策も分からない現在、このような世論調査は人気度調査のようなものだ
が、ある程度の傾向は反映しているようだ。新聞社が仕掛けた候補者選定への観測気球でもあるよ
うだが、それだけ2016年の総統選挙の重要性を現しているのかもしれない。
台湾は今年の11月29日に、5大都市の首長選挙など統一地方選挙が行われる。すでに4月中旬に連
勝文氏が台北市長選の中国国民党公認候補者と決まり、5月末に来日している。また、台中市長選
の民進党候補者と目されている林佳慶氏も6月末に来日する。台湾の選挙熱はいよいよ日本にも及
びつつある。