今日は、若輩者ながら下記の件について、台湾との友好を日々推進している日本李登輝友の会の
会員の皆様、メールマガジン購読者の皆様に知っていただきたいと思い、友の会に投稿している次
第です。
8月15日にTBSで放映された『新・情報7days ニュースキャスター』という番組内において、靖
国神社の特集が流されました。
安住紳一郎アナウンサーやお笑い界の重鎮となったビートたけしなどがレギュラー出演すると
あって、TBSという局の割には、興味深く見ていられる番組だと思っています。今回の靖国神社特
集についても、全体的に靖国神社の成り立ちや意外な一面などに焦点を当てるなど、小生にとって
も新しい発見のある特集でした。
しかしながら、ある部分において、非常に不適切と感じざるを得ない編集がありました。
つきましては、下記にTBSへ文章で抗議した拙文がありますので、ご参照していただきたいと思
います。
<靖国神社特集の中で、インタビューシーンを幾つか流していました。その中で、ナレーション
が『中国人観光客』と云ってから二組目の観光客は台湾人でした。三組目はまた中国人でした。
これは二つの理由で非常に不適切な編集です。一つは中国と台湾を地域として同一視していると
いうこと。もう一つは戦前台湾が日本統治下にあって日本として戦っているという観点から、中国
と同じ立場にないこと。
戦後70年という節目の特集において大変にゆがめられていたことは残念です。二度と中国と台湾
を混同した編集をしないで下さい。>
以上の抗議文を送りましたが、番組内容を要約しますと、靖国神社へは近年外国人観光客が以前
よりも訪れるようになったという流れから、ナレーションで、『Nキャスが取材した日も多くの中
国人観光客が訪れていた。話を訊いてみると……』と言って3つのインタビューを流すのですが、1
組目と3組目は中国人でしたが、2組目だけは台湾人だったのです。
これは、明らかにおかしい編集ではないですか。果たして、2組目に映された台湾人観光客は、
このような編集をされていると知っているのでしょうか。仮に知ったとしたら、どう思われたで
しょうか。
この番組をご覧になられた方は会員やメールマガジン購読者にいらっしゃったのでしょうか。い
らっしゃったとしたら違和感を覚えるどころか、怒りを覚えた方はいらっしゃらなかったのでしょ
うか。
小生は、放送の翌日16日に上記の抗議文を送りました。返信用のアドレス等も記載しましたが、
TBSからは8月末日にいたるまで、何の音沙汰もありません。
9月1日現在、ネット上では検索すると一応上述の放送を動画で見ることが出来るようです。
毎年、台湾出身戦歿者慰霊祭を靖国神社で執り行なう日本李登輝友の会には無視してはならない
ことと思い、投稿した次第です。
◆靖国神社に参拝するほどの台湾人の方ですから、恐らく「台湾人」意識の高い方ではなかったか
と思われますが、そうだとすれば本当に失礼な紹介をしたものです。台湾人を中国人扱いするの
はテレビに限らず、例えば本会が取り組んでいる戸籍問題や免許証問題、教科書記述など、挙げ
ればキリがないほどです。日本はまだまだです。それを一つひとつ「モグラ叩き」のように潰し
てゆく必要があります。
一方、台湾の政治大選挙研究センターの世論調査(2015年1月)によりますと、自らを「台湾
人」とする回答は60.6%で、1992年の調査開始から最高となり、「中国人」は3.5%、「台湾人
でもあり中国人でもある」は32.5%で、いずれも過去最低だったそうです。
23年前の1992年の政治大選挙研究センターの最初の世論調査では、自らを「台湾人」とする回答
は17.6%、2000年は40%でしたから、近年の台湾人アイデンティティの高まりは目を見張るもの
があります。日本の官庁やTV界も早くこの台湾の動きに気づき、台湾は台湾、中国は中国とき
ちんと弁別して欲しいものです。