平成23年6月19日日本李登輝友の会第6回総会
記念講演会
東アジアにおける我が国家戦略
講師 西村眞悟 前衆議院議員

最後にわが国からみた台湾。最深の友人であり、わが国が進む道を天は、台湾経由でわが国に啓示している。台湾はわが国が為すべきことを示している。「中国になるなら死ぬ方がましだ」ということを台湾が示している。

台湾、澎湖島、ベトナム、フィリピン、マレー、中国の間で争いとなっている南沙・西沙諸島は、わが国が戦前保有していた島々である。これは、南太平洋の島々のようにフランス領、イギリス領、アメリカ領になっていない、わが国が保有していたからである。わが国は、サンフランシスコ条約でその地域でのタイトル、ライト、クレイム、を放棄した。それで蒋介石が、勝手に日本の資産を接収したが、タイトル=そこに日の丸を掲げる、クレイム=預けたものを取り戻す、ライト=道理(俺のものという道理)を放棄したが、そこに主権を放棄したとはひとつも書いていない。それから行けば、昭和27年まで、台湾人は日本人であったといえる。サンフランシスコ条約で台湾を放棄して、台湾の人は中国人になったのか?なったという記録は、どこにもない。
 この当たり前の話を我々は再確認しなければならない。尖閣について11月台湾、高雄に行った。尖閣とその周辺は、日本人が開拓した漁場であり、その日本人の中に台湾も含まれる。こう言わなければならない。そして、日本は台湾の主権は放棄しておらず、台湾は友邦であり、日本は、断固として台湾を中国から守らなければならない。そしてシーレーン。シーレーンを共にする、わが国と台湾、アセアン諸国、そして、海洋の自由航行を国益とするアメリカ、これらの国と一緒になって、覇権国家中国と戦わねばならない。もう本当に時間が無い。その最大の障害が国内にある民主党内閣。この内閣、のた打ち回りながら中々解散しない。どうしたらいいのか、殺処分する。埴谷雄高という人は、左の人だが、政治の本質を言っている。それは、敵を殺すことだ、と。

敵は中国共産党、この中国のくびきの下にわが国を置こうとする、菅内閣。彼は、敵である。菅は国旗国家に反対した。彼がそのような教育を受けてきたという単純なものではない。彼は拉致実行犯シンガンスの釈放嘆願署名にサインをした。彼は、そのとき、何人であったのでしょう。国籍は、国会議員だから日本であろうが、彼の魂の本籍は日本ではない。だから敵である。明治の富国強兵は、現在に蘇るわが国の国家戦略でなければならない。

補給路をもって遠征してくる中国軍を絶たねばならない。また、明石元二郎が行った背後からの撹乱。今、東シナ海で中国を食い止める軍事力を整備し、モンゴル、チベットなどの背後から、南はアセアンとで包囲し、人類最大の災厄である中国共産党の崩壊をせしめんことを戦略としていかねばならない。

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もはや自民党も民主党も戦後憲法の傀儡、幽霊にしか過ぎない。我々が国家の草莽となって現憲法から脱却して、天皇をいただくことを旨にする集団が、総選挙の前に旗を揚げ、その旗の下、新内閣ができる体制に持っていかなければなりません。1年数ヶ月前にこの政権を国民が選んでしまったわけですから、万策尽きている。この責任は国民にある。しかし、最後の可能性として、来年、形にしていかねばなりません。わが国、そして中国のくびきの下にある、モンゴル、ウイグル、チベット、そしてミャンマーの人たちのためにも私たちは、頑張って行きましょう。

質疑応答
Q、南沙諸島で、ベトナムやフィリピンが頑張っており、アメリカも腹をくくるといっているが、その真意は。
A、海軍小国のベトナムが二国間で中国とことを構えることはないだけに、それなりのアメリカの後ろ盾があってのことと思う。現在、中国がアメリカと戦争する様相はないが、但し、過去に中国は、アメリカとの核戦争に関して、西安以東の都市が壊滅する覚悟が必要だが、アメリカも中国からの核攻撃で西海岸の100から200の都市が破壊される覚悟が必要である。このように言っている。

Q、中国が日本を攻撃したときにアメリカは日本を守らないのでは。
A、核保有国同士で戦争はしない。だからアメリカは日本を助けないと考えるのは当然。
 中国は、核の先制はしないといっているが、これは核保有国に対する話であり、日本は核を持っていない。これは、中国がアメリカに言っていること。2005年、中国は、「日本、台湾、東南アジアは、人口密集地であり、人口消滅のために、核攻撃の目標になる」と言っている。明確に日本へ核を打つといっている。アメリカは、これを助けない。
 これで大統領の人気が持ちますか?ロスアンゼルスを攻撃されてでも助けますか?有りえない。日本人なら動議といってやるかもしれない。しかし、アメリカは、南ベトナムを見捨て、ブッシュの倅は、北朝鮮をテロ支援国家から外した。そのとき、北朝鮮は、核で妥協するといっている。国務省幹部が、核の脅威が日本もなくなるのだから、拉致問題を一歩下げて北朝鮮を支援を開始して欲しい。といってきた。「何を言っているんだ」といったら、核の惨害をもっと学んで欲しい」といってきたので「日本は、2発の核で十分学んだ。教えてやろうか」と返したら、ピタッと止まった。

アメリカは、裏切る。アメリカを信用したらいけない。バランスを信用する。アメリカが日本を助けたのは、アメリカにとって日本が必要だったから。

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