講師プロフィール 1954年2月1日、名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒。 TBS入社後、報道局(政治部)記者時代に『猿丸幻視行』にて第26回江戸川乱歩賞を受賞(26歳)。 31歳で退社し、以後作家活動に専念。 歴史推理・ノンフィクションに独自の世界を開拓し、週刊ポス ト連載の「逆説の日本史」は500回を超えてなお回を重ねている。 主な著書としては、『言霊』『穢れと茶碗』『隠された帝』『天皇になろうとした将軍』『逆説の日本史』(古 代編黎明から戦国乱世編まで既刊 )『世界の「宗教と戦争」講座』『銀魔伝』『黎明の反逆者』『魔鏡の 女王』 『恨の法廷』などがある。 一方、NHK『歴史発見』、日本テレビ系『ウェークアップ』、TBS系『こ こがヘンだよ日本人』などにレギュラー出演したほか、積極的に講演活動を行っている。 現在、連載中の紙誌は『週刊ポスト』『SAPIO』『旅行読売』『一個人』『夕刊フジ』など。 日本推理作家協会常任理事。 |
話は演題“日台関係”について、両国の関係を語るには、どうしても中国抜きでは語れない。 中国は、日台がより良好な関係ができる可能性を 邪魔している。そんな理由から、日台中、三国で過去の実例を踏まえ、共通の法則から、未来を語りたいと述べた。 中国については、「何時どのように」というところまでは分からないが、このままでは間違いなく崩壊すると見ている。中国は、現在、とても鼻っ柱が 強い。毒ギョーザ事件も何処吹く風。 私は、北京オリンピックは、ボイコットするべきだと考える一人だが、フランスのサルコジ大統領は、当初、開 会式には出ないと言っていたが、正式には、サミットのときに答えるという。 つまり明日にでもチベットで暴動がない限り、出ると言っているようなも の。 オリンピックはこのまま行なわれるであろう。 中国が、崩壊する理由は、例えば隣国、韓国にあって中国にないもの。それは、複数の結社。 つまり、政党。中国は、未だ一党独裁。これは、19世紀の体制。ただ、中国は、国を閉ざしていない。もうひとつのとんでもない一党独裁の北朝鮮は 国を閉ざしているから、外で何が起こっているのか分からない。中国は、その点、自由に外国へ行ける。 但し、「三つ子魂百まで」というが、自由な ものの見方は出来ない。 インターネットなど中国国内では見る事にかなりの制限があり、グーグルもその約束の下で、中国に開設している。しかし 中国留学生は、日本とかフランスなどでは自由に見ることが出来る。 であれば、いかに中国が、チベットにしていることが悪いことが分かる筈なの だが、子供の頃より受けた愛国教育が発露し、自分が留学している国に聖火リレーが入ると、諸手を挙げて歓迎し、チベットの旗を持つものに石を 投げることをする。 しかし、長く留学すれば、「やはり、おかしい」と考えられるようになる、それが崩壊に繋がる。 人間は「現状」に引きずられる。 在る物が無くなる事は実感できない。しかし、歴史的には、つい最近、ソ連が崩壊した。 アメリカと世界を二分した国があったのが消滅した。それ を予言する意見を、当時はなかなか、専門家の間でも受け入れられなかった。 しかし、ソ連は根本的に矛盾を抱えていた。 共産主義の体制の下 、経済は、自由にやろうとしていた。 ソ連の方が、今の中国より、国を閉ざしていたが、インターネットや衛星放送などで情報が入ってきて、結局、 崩壊した。ソビエトの場合「鉄のカーテン」があっただけに、今の中国の方が、条件は悪い。 外国では情報が隠されていないことを中国人は知って いる。 ただ、それが安全弁になっている部分もある。 ソ連は、国民に知らされていなかったから爆発した。 中国は都市戸籍があり、農民差別が酷い。 身分の格差が存在し、更に経済格差がある。地方に行けば電機がない、数時間しか来ない、という ところがある。そういったところでは、石炭を焚く。中国の石炭は、硫黄が多く含まれ、炭酸ガスが多く輩出され、大気汚染が起きる。 都市部では、 外車を何台も持とうとする者がいて、電気もない田舎で、裸足の人がいる。 シャレにならないのは、中国は共産主義の国であること。 共産主義 は、そもそも、そういった貧富の差をなくすために始まった。 中国共産党一党独裁で、それ以外の考え方はダメであるが、やっていることは経済 貧富の格差を拡大している。 大気汚染が酷くなると農作物が採れなくなる。 そうなると土地を失う。しかし、農民戸籍では、都会に住めない。 しかし、いちいち戸籍をチェックするところはないので、都会に流出する。 しかし、まともな職には就けない。 犯罪に走る人もいる。 一人っ子政策により、都会の人は、二人目ができた場合、届出して罰金を払い育てる。 つまりお金のあるものは二人目、三人目が作れる。 した がって経済格差に対する不満もすごい。 毒ギョーザ問題もここに原因がある。共産主義なのに資本主義のようなことをやっている。 子供の頃より。「資本主義は悪い」と「資本家は極悪人」教えられてきたが、開放政策で、大人になってから表立っては言わないが資本主義OK。 株で儲けてもOK。 それではモラルが崩壊する。 一部、飛騨牛、ミートホープなどの話があるが、例えば、赤ちゃんが飲む、粉ミルクを作るには 安全を考える。 資本主義が、子供の頃より根付いていれば、道徳も学ぶ。しかし、中国はそうは行かない。農薬を大量に使ったものを売り、自分 は食べないようにする。中国の金持ちは、日本の野菜を求める。 ちなみに農薬は、使わなければ良いという日本人がいるが、それは、基本的な 知識がない。江戸時代の大飢饉のひとつが、害虫による被害である。 殺虫剤を全廃したら、今でも享保の大飢饉が起こる。 なくすことは出来 ないが、減らすことは出来る。問題は、どれだけ使うか。 農薬を使わない分、手間が掛かるが、「俺が食べるわけではない」と農薬を使いまくった 方が簡単の生産できるということで、それが都会や海外に回る。 互いに殺しあっている。 中国は19世紀の国家で、そのような行為が、自分たち の首を絞めることを知らない。 福田総理はそれを言わなければならない。中国が汚染されたら日本に来る。 川で言うなら、中国の下流に日本がある。日本は、本当に被害が及 ばないと言わない。そこまできて、それを言う政権が出来るだろう。日本は、それだけ時間が掛かる。 続き⇒ |