台湾の声編集部/台北 2013.3.20
3月15日(金曜)、第十二届世界台湾人大会(第四届
海内外台湾国是会議)が台北市内で行われた。
主催者は、世界台湾人大会(程韻如会長)と台湾国家聯
盟(姚嘉文總召集人)。台湾大学国際会議ホールの定員
220名の会場に対して、スタッフ・記者を含め250
名ほどの参加があった。在日台湾同郷会も団体として世
界台湾人大会に参加している。
民進党・台聯党各主席が来賓挨拶。William A. Stanton (
司徒文)・元AIT所長、蔡英文・元主席、金子洋一・民主
党参議院議員が講演。パネルディスカッションは、許世
楷、許世模氏のコーディネートで、羅福全、呉[金利-禾]燮(ご・
しょうしょう)・元駐米代表、黄天麟、許忠信・台湾団
結聯盟立法委員の各氏がパネリストとして加わった。今
回のテーマは「経済の中国傾斜終結、台湾の安全確保」。
Stanton氏は、米国との経済関係を強化すること、また、
国防に力を入れることを台湾にアドバイスした。金子氏
は、台湾は、民主・自由という理念を日本と共有してい
る。他方、それを共有しない中国との関係は、日本にとっ
て(また台湾にとって)危険だと指摘した。
蔡英文氏は、希望のある台湾を次の世代に、という内容。
現政権の中国頼みの経済政策はうまく行っていない。他
方、台北律師公会の中国臓器強制摘出問題シンポジウム
に中国が中止を要請してくるなど、台湾の自由が危機に
瀕しているとし、さまざまな国との関係を深めていくべ
きだとした。また質疑応答では、地方政府の財源が中央
頼みになっている点についても明らかになった。
呉[金利-禾]燮氏は、馬政権の外交部の発言が、北朝鮮核実験、
チャベス大統領死去について、中国と同じ口調であった
と指摘。軍備拡張を続け、海上自衛隊に対してロックオ
ンをかける中国との間に戦争が起きないというのは幻想
だと語り、中国との話し合いにおいては、前提を設けて
はいけないと警告した。また許忠信氏は国民党政権が台
湾の日本語能力をそいで中国に依存させたと指摘。自分
は最近中国語で話していない。日本語の能力が中国語を
上回ったら中国語を話す、と語り、台湾人が文化的に自
立することの重要性を指摘した。また馬英九の米国籍を
持つ娘が極秘結婚し香港で暮らしていることがニュース
で取りあげられるなか、経済問題について、台湾の指導
者を台湾について責任を持てる台湾人に変えるべきだと
語り、喝采を浴びた。